今回、インタビューに応じてくれたのは、日本在住歴4年のカンボジア人女性・サイさん(仮名)。カンボジアの首都、プノンペン出身です。
“苦手”だと感じるものは、日本の美点でもある?
医療関係の勉強をするために来日したというサイさん。スキルや知識を身につけたらカンボジアに戻り、大学で教育するなど、何らかの形で国に貢献したいと考えているそうです。現在は、医療分野のエンジニア職としての勉強をしています。日本に住んでいて不便だと感じたことは、「役所に行って手続きをするとき、書類も日本語だし、英語を話せる人がいないのでコミュニケーションが難しいと感じます。家を借りるときなど、困難に感じる場面はたくさんあります」と言います。
また、サイさんが“苦手”と感じること……それは、「冬」なのだそうです。
「日本の冬は寒いので苦手です。日本は季節が4つもあり、それに合わせて服装を選ぶことも、カンボジアではなかったことです。カンボジアは夏と雨季の2シーズンなので楽ですね」と話してくれました。
「冬に温かい水が出たときは驚きました」
サイさんが日本で見つけた便利なものは「トイレ」。「自動でフタが開いたり、ウオシュレットは便利だと思います。冬に温かい水が出たときは驚きました」と言います。
また、日本の公共交通機関についても「事故が少なく安全です。カンボジアではみんなが車やバイクを使うから渋滞がひどいです。カンボジアで電車を使うのは、田舎に行く時くらいです」と言及しました。
「ユニクロは、とにかく安いから好きです」
サイさんが好きな日本のブランドは、「ユニクロ」とのこと。「デザインを気に入っているわけではないですが、とにかく安いから好きです。服を選ぶときはよくユニクロに行きます」
飲食店では、回転ずしチェーン店の「スシロー」が好きなのだそう。「回転ずしは楽しい。それに味がいいと思います。特にサーモン、マグロが好きです。あと、えび天も好きです」と話してくれました。
カンボジアで流行している日本文化について聞くと、「最近のカンボジアの子どもは、日本の漫画を読んでいると思います」とのことで、「小さい時は『クレヨンしんちゃん』がかわいいし、面白いから好きでした。『ドラえもん』も人気で、よく学校でも“ドラえもんのポケット欲しいな”みたいな話をしました」と教えてくれました。
『ドラえもん』についての会話の内容は、日本の子どもたちと全く変わらずほほ笑ましいです。アニメに関する会話は、全世界共通なのかもしれませんね。