「All About」ノートパソコンガイドの上倉賢が解説していきます。
(今回の質問)
まだ「Windows10」を使ってます。早くアップデートしないとマズイでしょうか?
(回答)
Windows 10のサポートは2025年10月に終了するので、それまでは使っていても問題ありません。ただしそれ以降に使用し続けていると、さまざまなセキュリティー上の問題が発生する可能性も。サポートが終了するまでに、Windows 11などの最新OSに切り替えたり、パソコン更新の準備をしましょう。
どういうことなのか、以下で詳しく解説します。
まずは「Windows 10」の最新バージョンかどうか確認しましょう
そもそも、2025年10月までサポートされるWindows 10は「22H2」という2022年10月に提供されたバージョンです。それ以前のバージョンの場合は2024年の時点でサポートが終了しています。そのため、まずは自分が何を使っているか確認しましょう。自分が使用しているOS、バージョンはWindowsの場合「設定」→「システム」から確認可能です。
また、日々のアップデートがしっかりできているかも定期的に確認してください。OSのアップデートではない、簡単に適用できる日々のアップデートが行われていないのはよくあること。Windowsパソコンの場合はパソコンメーカーから提供されるアップデート、使用しているソフトのアップデートもOSとは別にあるので確認しましょう。
一部の場合を除き、サポート終了までに最新OSへ切り替えを
2025年10月に「Windows10」のサポートが終了すると、アップデートが一切行われなくなります。「パソコンをインターネットに接続しない」「ほかのパソコンとデータのやりとりは一切ない」といった使い方をしている場合なら、アップデートが提供されなくてもセキュリティー上で大きな問題は発生しません。とはいえ、普通に使うパソコンの場合、サポート終了までは使用していても問題ないですが、それまでにWindows 11などの最新のOSへ切り替えましょう。
ただし実際のところ、サポート期限が来ても一部のユーザーは古いOSを使い続けています。現時点でWindows 8、Windows 7もしくはそれより古いOSを使い続けているユーザーもいますが、今回のWindows 10でも多くのユーザーがそのまま使い続けると推定されます。
不具合を悪用する犯罪には要注意!
仮に古いOSを使い続ける場合、サポート終了後に見つかった不具合を悪用する犯罪には注意が必要です。特にサポート終了直後はセキュリティーの問題を抱えたユーザーが特に多い時期になるので、そこが狙われる可能性が高いです。
しかしセキュリティー関連では、古いOSどうこうよりも、それ以前の問題が放置されていることがあります。それは、前述したOS以外のパソコン自体のアップデートや各ソフトのアップデート、各種通信機器などのセキュリティー問題です。
多くのサイバー犯罪はサポートが終わった物ではなく、サポート中のOSや機器が標的になっています。サポート期間中のOSや機器でも、ユーザーの多くは、不具合のアップデートをせず、チェックすらしておらず、既存の不具合がそのままになっているケースが多いです。犯罪者はそのような日々のメンテナンスを怠っているところを狙っています。OSのアップデートはもちろんですが、普段から利用している各機器のアップデートはしっかり確認して対応しましょう。
PC(パソコン)のニュースサイトがほとんどなかった10数年以上も前から、個人でノートパソコンに関する情報をWebで発信し続けている。それをきっかけに、現在はノートパソコン専門ライターとして活躍。新聞や雑誌などでもノートパソコン選びの執筆を行っている。