「iPhone 16」と「iPhone 16 Pro」は何が違う? どちらを選ぶべき?【専門家が解説】

iPhone 16とiPhone 16 Pro。これらのデバイスについてどのような差があるのでしょうか。それぞれのモデルにおける違いにフォーカスして、その特徴を紹介します。

iPhone 16 ProとiPhone 16の違い
「iPhone 16」と「iPhone 16 Pro」は何が違う? どちらを選ぶべき?
9月20日から販売予定のiPhone 16シリーズ。「iPhone 16」「iPhone 16 Pro」などの販売が予定されていますが、新型iPhoneの購入を検討している人はどのモデルを選ぶか迷うのではないでしょうか。

そんなiPhone 16とiPhone 16 Proの違いについて、「All About」インターネットサービスガイドのばんかが解説します。
 

(今回の質問)
「iPhone 16」と「iPhone 16 Pro」は何が違う? どちらを選ぶべき?

(回答)
iPhone 16とiPhone 16 Proにはさまざまな違いがありますが、大きな差は「チップの性能差」「望遠レンズの有無」「最大4K/120fps対応の動画撮影」です。iPhoneの用途によって、どちらを選ぶべきか判断しましょう。


どういうことなのか、以下で詳しく解説します。

iPhone 16とiPhone 16 Proの違い

iPhone 16とiPhone 16 Proの主な違いは、以下の通りです。

■サイズ
本体サイズについて、iPhone 16は、縦147.6ミリ/横71.6ミリ/厚さ7.80ミリ。一方iPhone 16 Proでは、縦149.6ミリ/横71.5ミリ/厚さ8.25ミリです。デバイス本体の高さが、2センチほどiPhone 16 Proのほうが高くなっています。

また付随して、画面のサイズがわずかにiPhone 16 Proのほうが大きくなっており、iPhone 16では6.1インチ、iPhone 16 Proは6.3インチです。

■カラーリング・素材
iPhone 16は、ブラック、ホワイト、ティール、ピンク、ウルトラマリンの5色。iPhone 16 Proに比べて明るくポップなカラーラインアップです。
iPhone 16のカラーラインナップ
左からブラック、ホワイト、ティール、ピンク、ウルトラマリン 
一方のiPhone 16 Proはブラックチタニウム、ナチュラルチタニウム、ホワイトチタニウム、デザートチタニウムの4色。シックなカラーリングで、高級感かつ美しさを感じるデザインになっています。 
iPhone 16 Proのカラーラインナップ
左からブラックチタニウム、ナチュラルチタニウム、ホワイトチタニウム、デザートチタニウム
この違いは、使われている素材にも起因しているように思います。iPhone 16で使われているのがアルミニウムなのに対して、iPhone 16 Proではチタニウムが採用されています。

■リフレッシュレート
1秒間に描画する画像の更新頻度の違いです。iPhone 16では60Hzなのに対し、iPhone 16 Proでは120Hzに対応しており、描画の更新頻度が高くなっています。

そのため、画面の中で行われる動作が滑らかに見えて、いわゆる “ぬるぬる” とした動きが楽しめます。特に動画コンテンツやゲームのプレイ画面で、大きく差が感じられるでしょう。

■ストレージ
iPhone 16はで最大512GBiPhone 16 Proでは最大1TBのストレージが利用可能です。

クラウド上にデータを保存できるようになって、あまりiPhone本体のストレージが重要視されなくなってきましたが、本格的な映像撮影・編集をする人にとっては、内部ストレージが充実しているほうがありがたいかもしれません。

■チップ
どちらのモデルにも最新のチップが採用されていますが、iPhone 16のA18チップに比べて、iPhone 16 ProのA18 Proチップのほうが、よりパワフルなチップとなります。

チップの性能は、iPhoneにおける動作処理の効率・スピードに影響します。iPhone 16 Proのほうが複雑な処理を得意とするため、高いパフォーマンスを要求されるゲームや動画編集で、大きな違いが感じられそうです。また、処理効率がいい分、バッテリーの持続時間にも影響が出るでしょう。

■メインカメラ
カメラについて、広角カメラはiPhone 16、iPhone 16 Pro共に4800万画素ですが、超広角カメラはiPhone 16で1200万画素、iPhone 16 Proでは4800万画素と大きな差があります。

1番大きな違いは望遠レンズの有無です。iPhone 16 Proには1200万画素の望遠レンズが備わっています。これにより、iPhone 16では最大2倍の光学ズームなのに対して、iPhone 16 Proでは最大5倍の光学ズームが利用可能。品質を落とさずに、より遠くの被写体を収めることができます。

また、iPhone 16 Proでは最大4K/120fpsの動画撮影が可能になっています。より細かく、スムーズな動画が撮影できるようになりました。なお、インカメラには違いがなく、双方1200万画素となっています。

■バッテリー
iPhone 16では、最大22時間のビデオ再生が可能。一方iPhone 16 Proでは、最大27時間のビデオ再生が可能で、より長時間の利用できます。

iPhone 16とiPhone 16 Proに共通する特徴

これまでiPhone 16とiPhone 16 Proの違いを説明してきましたが、2つに共通する特徴もあります。

■ディスプレイ
ディスプレイには差異がなく、どちらにもSuper Retina XDRディスプレイが採用されています。したがって、画面の美しさについては差がないと思って大丈夫でしょう。

■カメラコントロールボタン・アクションボタン
iPhone 16の最大の特徴である「カメラコントロールボタン」「アクションボタン」については、どちらのモデルにも搭載されており、性能に差はありません。

■Apple Intelligence
今後の活躍が期待されるApple Intelligenceですが、iPhone 16では全てのモデルで利用可能となっています。

iPhone 16とiPhone 16 Proではチップによる性能差があるので、処理速度やパフォーマンスに多少の差異はあるかもしれませんが、体感できるほどの違いはないのではないかと筆者は考えています。

iPhone 16とiPhone 16 Pro、どちらを買うべき?

iPhone 16とiPhone 16 Proのどちらを買うべきか——大きく判断が分かれるポイントは、「チップの性能差」「望遠レンズの有無」「最大4K/120fps対応の動画撮影」ではないでしょうか。

より高性能なチップを持っているiPhone 16 Proでは、高いパフォーマンスが要求されるゲームでも安定したプレイが期待できそうです。

最近のゲームはより高画質となり、fpsの数値も高くなっています。筆者が使っているiPhone 12 Pro Maxではすでにパフォーマンスが追いついていない状態。本体が簡単に熱くなってしまい、プレイ続行が不可能な状態になってしまいます。

したがって、iPhoneでのゲームを存分に楽しみたい人にとっては、iPhone 16 Proのほうが適しているように思います。対応しているリフレッシュレートも、iPhone 16 Proなら最大120Hz。より滑らかな描画が楽しめます。

カメラの性能差では、望遠レンズの有無や最大4K/120fps対応の動画撮影が焦点になりそうです。より本格的で美しい映像を撮影したい人にとっては、iPhone 16 Proは最適なマシンでしょう。望遠レンズによって、表現の幅も広がります。

しかし、マクロ撮影や空間映像撮影など、従来モデルよりも飛躍的に性能が向上しているのは、どちらのモデルにおいても共通している進化です。作品やアートを目的とせず、日常的にカメラを楽しむレベルであれば、iPhone 16でも十分な性能でしょう。

「何か明確な目的をもっている人」「専門的な趣味・仕事を有している人」は、iPhone 16 Proがその用途に合致するかどうか、検討するとよいと思います。逆に、そういった専門性・プロ用途ではなく、あくまで一般的な利用シーンの範疇(はんちゅう)であるなら、iPhone 16が最適だといえるでしょう。
 
この記事の筆者:ばんか
月間50万PVを達成している「あなたのスイッチを押すブログ」を運営するブロガー。iPhone・Mac・Evernoteなど、ITサービスやガジェットの使い方を取り上げ、ビジネスやライフスタイルを楽しく便利にするヒントを紹介している。本業はホームページ制作会社のディレクター。
Lineで送る Facebookでシェア
はてなブックマークに追加

編集部が選ぶおすすめ記事

注目の連載

  • 恵比寿始発「鉄道雑学ニュース」

    静岡の名所をぐるり。東海道新幹線と在来線で巡る、「富士山」絶景ビュースポットの旅

  • ヒナタカの雑食系映画論

    『グラディエーターII』が「理想的な続編」になった5つのポイントを解説。一方で批判の声も上がる理由

  • アラサーが考える恋愛とお金

    「友人はマイホーム。私は家賃8万円の狭い1K」仕事でも“板挟み”、友達の幸せを喜べないアラサーの闇

  • AIに負けない子の育て方

    「お得校」の中身に変化! 入り口偏差値と大学合格実績を比べるのはもう古い【最新中学受験事情】