「All About」ガイドで、家電のスペシャリストとしてテレビやラジオ、新聞、雑誌など多数のメディアに出演する安蔵靖志が解説します。
(今回の質問)
冷蔵庫から変な音がします。故障しているのでしょうか?
(回答)
故障している可能性もありますが、それ以外にもいくつかの原因が考えられます。まずは音の原因を見極めましょう。
まずは音の原因を調べましょう
冷蔵庫から変な音がする場合、いくつかの原因が考えられます。それぞれの原因と対処方法は以下の通りです。コンプレッサーの作動音
冷蔵庫の心臓部であるコンプレッサー(圧縮機)は冷媒を圧縮して冷蔵庫を冷却します。動作中には「ブーン」という低い音がすることがあります。コンプレッサーの音が通常より大きい場合、冷蔵庫の周囲に物が置かれていないかを確認し、放熱スペースを確保しましょう。冷蔵庫を壁から少し離して設置することも効果的です。冷却ファンの劣化や故障
冷風を庫内に行きわたらせる冷却ファンが劣化したり、霜がたまってファンに接触したりしている場合、「カラカラ」という音がすることがあります。霜がたまっている場合は、冷蔵庫を空にして電源を切り、霜を取り除きます。ファンの劣化が原因の場合は、専門業者に修理を依頼するか、買い替えを検討しましょう。ドア棚の共振音
冷蔵庫のドア棚に置いたビンや容器が冷蔵庫の振動で共振して「カタカタ」という音を出すことがあります。ビンや容器の位置を変えたり、間に布や紙を挟んだりして共振を防ぎましょう。設置場所の問題
冷蔵庫が平らでない場所に設置されている場合や、壁やほかの物に接触している場合、「カタカタ」「ガタガタ」という音がすることがあります。冷蔵庫の設置場所を調整し、水平に保つようにしてください。必要に応じて冷蔵庫の足を調整して安定させましょう。冷媒の移動音
冷媒が冷却回路を移動する際に「キュルキュル」という音がすることがありますが、これは正常な動作音です。特に対処は必要ありませんが、音が大きくなった場合は冷蔵庫の状態を確認し、異常がないかチェックしてください。寿命が原因の場合も
冷蔵庫の寿命が近づくと、部品の劣化により異音が発生することがあります。冷蔵庫の使用年数が10年以上の場合は、買い替えを検討することをおすすめします。これらの対処方法を試しても音が改善しない場合は、メーカーや専門業者に点検を依頼するか、買い替えを検討しましょう。
All About ガイドがすすめる冷蔵庫:東芝「GR-V510FK」
この記事の筆者:安蔵 靖志
ビジネス・IT系出版社で編集記者を務めた後、フリーランスに。記事執筆のほか、テレビやラジオ、新聞、雑誌など多数のメディアに出演。ラジオ番組の家電コーナーの構成なども手掛ける。
ビジネス・IT系出版社で編集記者を務めた後、フリーランスに。記事執筆のほか、テレビやラジオ、新聞、雑誌など多数のメディアに出演。ラジオ番組の家電コーナーの構成なども手掛ける。