今回お話をうかがったのは、日本の裏側にあるチリ・サンティアゴに住んでいるパウラさん。チリから日本への渡航は1日以上かかり、気軽に行くのは難しい距離ですが、パウラさんは2度も日本を訪れたことがあるほど日本好きなのだそう。
2008年に北海道北見市に1年間留学をし、2023年4~5月にかけて日本を1人旅をしたパウラさんに、15年前と比べて新たに感じた日本の魅力や、ちょっと足りないと感じる点などを話してくれました。
都道府県の「ご当地」に驚く
北海道、青森、石川、岐阜、九州、愛媛、四国、京都、奈良、広島、大阪、神奈川、東京、群馬……など、2カ月の間にたくさんの都道府県を回ったパウラさん。「ご当地キャラ」がいることや、どの県に行っても、その土地に根付いた「ご当地」のおいしい食べ物があることに驚いたようです。「その場所に行かないと食べられないという料理はチリにはないのです。例えば、チリに観光に来るならみんな首都のサンティアゴとビーニャ・デル・マルに行って終わり。日本にはたくさんの観光地があります。もちろん、チリにも南のパタゴニア地方など、すてきな観光地はありますが、現地からの情報発信がないため、外国人は行っても何をすればいいか分からないのです」
日本の各都道府県が自分たちの魅力を精力的に発信していることが、チリ人にとってはとても良いものに映ったようです。
「日本大好き」だけど……
パウラさんは、住むなら「大阪、広島、名古屋」とのこと。京都のように大きすぎない土地が良いようです。逆に土地が狭い東京には住みたくないといい、「東京は好きなのですが、人が多いのでちょっとストレスがたまるかもしれません。見るのはとても楽しいのですが……」と話してくれました。
チリの面積は日本の約2倍にもかかわらず人口は1949万人と、1億人を超える日本の半分以下となっています。のびのびと暮らしているチリ人には東京の狭さは耐えられないのでしょう。