「正直、日本ってさ…」外国人に聞くぶっちゃけニッポン 第13回

日本が大好きなチリ人に「住みたい都道府県」を聞いてみた。東京には住みたくない、その理由は?

日本の裏側であるチリ・サンティアゴに住んでいるチリ人には、今の日本がどのように映るのでしょうか。今回は「日本大好き」なチリ人に、日本に対する率直な意見を聞きました。

取材に応じてくれたパウラさん(写真:パウラさん提供)
取材に応じてくれたパウラさん(写真:パウラさん提供)

今回お話をうかがったのは、日本の裏側にあるチリ・サンティアゴに住んでいるパウラさん。チリから日本への渡航は1日以上かかり、気軽に行くのは難しい距離ですが、パウラさんは2度も日本を訪れたことがあるほど日本好きなのだそう。

2008年に北海道北見市に1年間留学をし、2023年4~5月にかけて日本を1人旅をしたパウラさんに、15年前と比べて新たに感じた日本の魅力や、ちょっと足りないと感じる点などを話してくれました。

都道府県の「ご当地」に驚く

北海道、青森、石川、岐阜、九州、愛媛、四国、京都、奈良、広島、大阪、神奈川、東京、群馬……など、2カ月の間にたくさんの都道府県を回ったパウラさん。「ご当地キャラ」がいることや、どの県に行っても、その土地に根付いた「ご当地」のおいしい食べ物があることに驚いたようです。

「その場所に行かないと食べられないという料理はチリにはないのです。例えば、チリに観光に来るならみんな首都のサンティアゴとビーニャ・デル・マルに行って終わり。日本にはたくさんの観光地があります。もちろん、チリにも南のパタゴニア地方など、すてきな観光地はありますが、現地からの情報発信がないため、外国人は行っても何をすればいいか分からないのです」

日本の各都道府県が自分たちの魅力を精力的に発信していることが、チリ人にとってはとても良いものに映ったようです。
 
広島でお好み焼きを楽しむ(写真:パウラさん提供)
広島でお好み焼きを楽しむ(写真:パウラさん提供)
それもあって、日本の旅行はどこに行っても楽しいものになったのでしょう。特に「青森のリンゴはおいしかった。本当においしかった」と笑顔で絶賛しました。日本に留学していたときからその情報は耳に入ってきており、今回ついに食べることができたといいます。チリでもリンゴは食べられますが、やはり青森のリンゴにはかなわないのでしょうね。また北海道では「函館のイカ、すし、アイスクリーム、札幌ラーメン」を食べたようです。
 
青森で食べたリンゴのスイーツ(写真:パウラさん提供)
青森で食べたリンゴのスイーツ(写真:パウラさん提供)

「日本大好き」だけど……

パウラさんは、住むなら「大阪、広島、名古屋」とのこと。京都のように大きすぎない土地が良いようです。

逆に土地が狭い東京には住みたくないといい、「東京は好きなのですが、人が多いのでちょっとストレスがたまるかもしれません。見るのはとても楽しいのですが……」と話してくれました。

チリの面積は日本の約2倍にもかかわらず人口は1949万人と、1億人を超える日本の半分以下となっています。のびのびと暮らしているチリ人には東京の狭さは耐えられないのでしょう。 
京都を友達と楽しむ(写真:パウラさん提供)
京都を友達と楽しむ(写真:パウラさん提供)
また、愛媛では温泉にも入ったようですが、「チリ人は裸を見せないです。恥ずかしいから。日本の温泉みたいな場所はチリにはありません。似たような場所はあっても、チリ人はみんな水着を着ます」と。それでも、パウラさんは「温泉大好き」と裸でしっかり堪能したようです。 
愛媛の道後温泉(写真:パウラさん提供)
愛媛の道後温泉を訪れる(写真:パウラさん提供)
やはり、地球の反対に位置する日本とチリには、食事や住居、習慣などに大きな違いがあるようですね。それでも、パウラさんは今回の日本旅行を存分に楽しめたようです。
Lineで送る Facebookでシェア
はてなブックマークに追加

連載バックナンバー

Pick up

注目の連載

  • 恵比寿始発「鉄道雑学ニュース」

    静岡の名所をぐるり。東海道新幹線と在来線で巡る、「富士山」絶景ビュースポットの旅

  • ヒナタカの雑食系映画論

    『グラディエーターII』が「理想的な続編」になった5つのポイントを解説。一方で批判の声も上がる理由

  • アラサーが考える恋愛とお金

    「友人はマイホーム。私は家賃8万円の狭い1K」仕事でも“板挟み”、友達の幸せを喜べないアラサーの闇

  • AIに負けない子の育て方

    「お得校」の中身に変化! 入り口偏差値と大学合格実績を比べるのはもう古い【最新中学受験事情】