「正直、日本ってさ…」外国人に聞くぶっちゃけニッポン 第12回

「日本ではお店の決済が……」留学中の中国人女性が、日本での生活で「不便」を感じていることとは?

日本で暮らす外国人は、日本ならでは文化や風習をどのように感じているのでしょうか。日本に留学中の中国人女性に、日本での生活で感じていることを聞いてみました。

独立行政法人の日本学生支援機構が5月に発表した「外国人留学生在籍状況調査結果」によると、2023年5月1日時点の外国人留学生数は27万9274人。前年度比で、20.8%の増加でした。そのうち、国・地域別の留学生で最も多かったのは「中国」で、11万5493人。次いで、「ネパール(3万7878人)」「ベトナム(3万6339人)」「韓国(1万4946人)」「ミャンマー(7773人)」が続きました。

日本に留学している外国人は、日本に対しどのような印象を抱いているのでしょうか。率直な意見を聞いてみました!

中国では当たり前なのに、日本には不足していると感じていること

20代の中国人女性・Aさん
お話をうかがった20代中国人女性・Aさん(仮名)※画像提供:Aさん
今回、お話をうかがったのは20代の中国人女性・Aさん(仮名)。Aさんは、1年半前に来日した留学生です。

まず、日本の好きなところや、便利だと思うものについて聞いてみると、「まず、トイレがきれいです。あとは、四季の景色もきれいだと思います」と回答してくれました。
花火
Aさんは日本の花火も好きなのだそう (※画像提供:Aさん)
さらに、日本のポジティブな要素として「ビールが安い」「男の人の服装のセンスがいい」といった感想も挙げてくれました。

一方で、日本で不便だと感じることを聞くと「現金払いが多いところ」とのこと。

一般社団法人・キャッシュレス推進協議会が発表した「キャッシュレス・ロードマップ 2023」によると、2021年時における世界主要国のキャッシュレス決済比率では、中国が83.8%だったのに対し、日本は32.5%で、その差は50%以上でした。日本でも、近年ではインバウンド需要の拡大も影響し、キャッシュレス決済に対応した店舗も首都圏を中心に増加しつつありますが、一方では現金しか使えない店舗も一定数あります。
中国
中国の四川省・成都市にある市場の様子(※画像出典:B.Zhou / Shutterstock.com)
中国では、「WeChat(微信)ペイ」や「アリペイ(支付宝)」などに代表されるスマートフォンでのキャッシュレス決済サービスが普及しており、市場の屋台などでも利用できるそうです。

Aさんは、ほかにも日本で不便を感じる点として「紙面のメール(郵便物)が多い」ことや、「飲食店の予約の流れがちょっとめんどくさい」といったことも話してくれました。

日本人は「本音」をあまり言わない?

また、日本と出身国を比較して異なっていると感じる点について聞いてみると「(人々の)考え方が違うと思います」と答えてくれました。

日本人について、具体的には「連携(グループ主義)や、人と人の壁を作る傾向があると感じます。また、本音をあまり言わないという特徴があると思います」と回答。

日本での留学生活を楽しく過ごしているというAさんですが、出身国と比較して、日本で不便を感じることも少なくはないそうです。日本人としても、それぞれの国とのカルチャーギャップを学びながら、文化を共有し合えるような関係性を築いていきたいですね。
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