「All About」フリマアプリ・ネットオークションガイドの川崎さちえが解説していきます。
(今回の質問)
購入者から返金要求。でも商品を破棄したと言われたら、どうすればよい?
(回答)
商品を捨ててしまったのであれば、返金に応じる必要はないと筆者は考えます。返金に値する証拠がないことになるからです。ただ相手がしつこくて、返金した方が気持ちが楽ならば、メルカリ事務局を通して取引のキャンセルはできます。
以下で詳しく解説していきます。
ものがない以上、返金に応じなくてもよいのでは
商品に問題があって返金の要求をしてきたとしても、その商品を捨ててしまったならば、実際にどの部分が返金の理由になっているのか分かりませんし、証拠がないことになってしまいます。しかも、受取評価をしているならば、商品に問題がないと認めたことになります。逆に受取評価をしていなくても、クレームがないようなうそかもしれないため、「ものがない以上返金はできない」と伝えることもできるでしょう。
相手がしつこいなら返金した方がよい場合も
とはいえ、もし相手が何度も返金要求のメッセージを送ってくるなどしつこい態度を取っているならば、出品者もメッセージがくるたびにうんざりしますし、気持ち的にも大きなストレスになってしまいます。返金することでストレスが軽減されるならば、応じるのも手でしょう。当然、金額によっても違ってくるでしょうが、出品者が返金に応じようと思えるならば、そうした方が気持ちは楽になると思います。
詐欺には要注意。返金は事務局を通じて
もし返金に応じるならば、直接金融口座にお金を振り込むのではなく、メルカリ事務局を通して取引のキャンセルをしましょう。というのも、もしかしたら詐欺かもしれないからです。購入者からの返金要求は、詐欺の可能性もあります。しかも今回は商品を捨ててしまったと言っているわけですから、なおさら怪しいと感じてしまうもの。もし筆者に同じようなことが起きたら「え? 捨てるってあり得なくない?」と思ってしまうのが正直なところ。その購入者が信用できるかは分からないので、まずはメルカリ事務局に報告します。もしかしたら、その手の詐欺の報告が事務局に入っているかもしれません。
もし自分が購入者の立場であれば、返金要求をするならばものを処分してはいけません。商品を出品者に送り返した後で返金というのがスタンダードですし、互いに納得できる方法といえます。
この記事の筆者:川崎 さちえ
ネットオークション歴19年、フリマアプリ歴9年。NHK『あさイチ』をはじめとした多数の情報番組に出演し、経験に基づいた実践型のフリマアプリやオークションの魅力を伝えている。