永野芽郁さん、山田裕貴さんが共演するドラマ『君が心をくれたから』(フジテレビ系)が、3月18日の放送で最終回を迎えました。毎話号泣必至の切なすぎる展開が続いた本作がどんな結末を迎えたのか、SNSに寄せられた反響とともに振り返ります。
最終話のあらすじ
桜まつりの夜、雨(永野芽郁)は太陽(山田裕貴)が作った花火を見ることができないまま視覚を喪失。失意の太陽は、雨が聴覚を失うまでに、彼女の心を支える言葉を伝えると約束します。聴覚がなくなる最後に聴くのはその言葉がいいと雨。それまでの1週間、2人でたくさん笑おうと約束し、大切な思い出をたどるようにデートを重ねます。
最後の日は2人が出会った学校に行きたいという雨。思い出の場所を巡り教室で2人並んで話していると、雨は突然、「もう会いに来ないで。私のことは忘れて」と話します。太陽が戸惑い理由を問いただす中、すっと失われる雨の表情。雨は日下(斎藤工)に頼んで、聴覚を失ううそのタイムリミットを太陽に伝えていたのです。名を呼んでも全く返答のない雨に絶望し泣き崩れる太陽。
やがて現れた日下に、太陽は放心しつつも雨を助けてほしいと懇願。すると日下は「“奇跡”はまだ終わっていない」と告げます。太陽の命を救うために雨が差し出した“心”(すなわち五感)を受け取るか否かは太陽次第。太陽は「もう充分もらったから。返します」と回答。自室で目覚めた雨は五感を取り戻しており、同時に太陽が亡くなったことを司(白洲迅)から聞かされるのでした。
太陽は雨の家にある音声サービスに、雨へのメッセージを残していました。「一人前のパティシエになってね。いつか君の夢が叶ったら天国から雨を降らす。その時、あの傘をさしてくれたらうれしいな」――。
太陽と“未来の約束”をした雨に、太陽の父・陽平(遠藤憲一)から連絡が。桜まつりで太陽が予備で作っていた花火を雨に見せてほしいと頼まれていたのです。太陽が作った大輪の花火を目に焼き付けた雨は、数年後、一人前のパティシエとなって、彼と交わした約束をかなえるのでした。
最後まで切ないけれど納得のハッピーエンド
五感を失った雨はまさに生ける屍と化し、「結局、雨に何もしてあげられなかった」と絶望する太陽。これから一体どう生きていくのかとハラハラする中、“奇跡”を与えられた人間がそれを受け取るか否かという選択が残っており、太陽は雨が差し出した“心”を返して自らの死を受け入れる結末に。
本来なら大晦日の夜に死別していたはずの2人が、一緒に過ごす時間を得られ、雨が自己否定をせず挫けない心を育めたという意味では、“奇跡”もそう悪くはなかったのかもしれません。一方で、2人が一緒に人生を歩んでいく結末が見たかった気持ちも残るところ。
X(旧Twitter)では、「まさかまさかの急展開すぎた」「事故の時点で太陽は死ぬ運命と言えばそうだからなぁ…エンドとしては納得かな」「2人でいるハッピーエンドも期待しちゃったな(涙)」「約束を叶えるための奇跡の3カ月。切なすぎたけど、優しい気持ちになれた」「2人で過ごすことは出来なかったけど、10年越しの約束はどちらも果たすことが出来たってことでいいよね」「しっかり柄の部分のある傘の花火。泣いた。花火見た雨ちゃんの笑顔見てほしかったな」などのコメントが殺到。
また、永野さん演じる笑顔の雨が「君が心をくれたから」と天気雨の下で約束の赤い傘をさすラストシーンには、「最後のタイトル回収、ベタだけど好き」「太陽くん、最後まで雨ちゃんに心をあげてくれてありがとう」など感動の声が寄せられています。太陽と雨、彼らを取り巻く人物たちのあたたかく優しい“心”は、きっと多くの視聴者の“心”に残り続けることでしょう。
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この記事の筆者:地子給 奈穂
編集・ライター歴17年。マンガ、小説、雑誌等の編集を経てフリーライターに転向後、グルメ、観光、ドラマレビューを中心に取材・執筆の傍ら、飲食企業のWeb戦略コンサルティングも行う。