確定申告を忘れると「犯罪行為」になる場合もあるって本当ですか? 【FPが解説】

複雑で時間がかかる確定申告は、不安な人も多いですよね。編集部側で設定したケースに対して、ファイナンシャルプランナーの川手康義が回答・解説します。今回のテーマは、「確定申告を忘れると『犯罪行為』になるのか」です。

確定申告を忘れると「犯罪行為」になる場合もある?
確定申告を忘れると「犯罪行為」になる場合もある?
複雑で時間がかかる確定申告。正しく理解できているか不安……そんな人もいるかもしれません。今回は、ファイナンシャルプランナーの川手康義が、編集部に設定された質問に回答・解説します。
 

(今回のケース)
確定申告を忘れると「犯罪行為」になる場合もあるって本当ですか?

(回答)
確定申告期間内に申告および納税をしなかった場合、無申告加算税や延滞税などのペナルティが発生します。また「単純無申告罪」や、故意性がある場合には「単純無申告逋脱(ほだつ)罪」として刑事罰の対象となります。

どういうことなのか、以下で詳しく解説します。

本来の税金以上の金額を課せられることも

確定申告すべき人が、確定申告期間内に申告および納税をしなかった場合、本来の税額に加えて以下のペナルティーが課せられます。

1. 無申告加算税
確定申告すべき人が、確定申告期間内に申告しなかった場合に、本来納めるべき税金のほかに無申告加算税を課せられます。加算税額は本来納付すべき税額に、50万円までの部分は15%、50万円を超える部分は20%の割合を乗じて計算された金額となります。
※申告期限から1カ月以内に自主的に申告および納付した場合など、一定の条件に該当すると、無申告加算税は課せられません。

2. 延滞税
期日を過ぎてから納税する場合、納付日までの日数に応じて利息分に相当する延滞税が発生します。

最大で5年以下の懲役となる場合も?

また、確定申告を怠ると「単純無申告罪」として刑事罰を科せられることがあります。「単純無申告罪」は申告漏れのみが問題であり、故意性や悪質さは考慮されません。そのため罰金や罰則は「1年以下の懲役又は50万円以下の罰金」と比較的軽めです。

しかしながら、税を逃れる目的で故意に確定申告を行わなかった場合は、脱税犯の一種である「単純無申告逋脱(ほだつ)罪」が適用されます。この場合の罰則は比較的重く「5年以下の懲役もしくは500万円以下の罰金又はこれらの併科」とされています。

令和5年分の確定申告は令和6年2月16日(金)~3月15日(金)であり、その間に申告および納税をしなければなりません。期限内に申告・納税するようにしてください。
 
この記事の筆者:川手 康義
元製薬企業MR(医薬情報担当者)のCFP・1級FP技能士。日本ファイナンシャルプランナーズ協会に所属しており、協会会員向けの研修会や一般の方へのセミナーの企画・運営に携わっている。
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