そんな炊飯器調理の疑問について、「All About」デジタル・白物家電ガイドのコヤマタカヒロが回答します。
(今回の質問)
炊飯器で他の料理をすると、機器にダメージを与える可能性はありますか?
(回答)
おかず調理非対応の炊飯器は壊れる可能性もあります。
どういうことなのか、以下で詳しく解説します。
「なんでも作れる」ワケではない! 炊飯器調理に要注意
昨今の料理ブームで人気なのが炊飯器を使った料理です。炊飯器の中に牛肉の塊を入れてローストビーフを作ったり、鶏胸肉を入れて鶏ハムを作ったりしたことのある人も多いのではないでしょうか。多くのレシピサイトやレシピブックで炊飯器料理が紹介されています。現在販売されている炊飯器の中には、おかず調理機能を搭載したモデルが数多くあります。「煮込み」や「スープ」コースのほか、パンが焼けるモデルも選択可能。マルチクッカーとしての機能をそろえた炊飯器ならさまざまなおかず調理ができます。
しかし、炊飯器でのおかず調理には注意が必要。中にはおかず調理がおすすめできない製品もあります。例えば圧力調理機能を搭載した炊飯器でのおかず調理にはリスクがあります。
圧力炊飯時は内釜の中を密閉させて圧力をかけます。このとき圧力弁や蒸気孔などに食材が詰まったりすると、正しく圧力が抜けず、破裂する危険性が。これは、真空調理で使う密閉袋や葉物野菜、豆類なども同様です。
また、油の多い肉料理やとろみの多い料理も危険。一般的な炊飯では達しない温度になり、内釜や内ぶたなどが焦げついてしまったり、傷んでしまったりする可能性があります。
ご飯に匂いが移ってしまう……!? 炊飯器選びも重要
また、故障ではありませんが、炊飯器でカレーなど匂いの強い煮込み料理などを作ると、内ぶたの周囲についているゴムパッキンに匂いが付着することがあります。すると匂いが取れなくなるだけでなく、ご飯を炊いたときに、ご飯にその匂いが移ってしまう可能性も。ゴムパッキンが簡単に外れない炊飯器の場合は特に注意しましょう。おかず調理に対応した炊飯器には、簡単にパッキンが取り外せるようになっているモデルや、ご飯用とおかず用で使い分けられるようになっているモデルもあります。おかず調理をしたい場合は、そういったタイプの炊飯器を選ぶのがおすすめです。
この記事の筆者:コヤマ タカヒロ
1973年生まれ。家電とデジタルガジェットをメインに雑誌やWebなど様々な媒体で執筆するライター。執筆以外に監修やコンサルティングなども行っており、企業の製品開発、人材教育、PR戦略に関するアドバイザーなども務める。米・食味鑑定士の資格を所有。家電のテストと撮影のための家電スタジオ「コヤマキッチン」を用意。
1973年生まれ。家電とデジタルガジェットをメインに雑誌やWebなど様々な媒体で執筆するライター。執筆以外に監修やコンサルティングなども行っており、企業の製品開発、人材教育、PR戦略に関するアドバイザーなども務める。米・食味鑑定士の資格を所有。家電のテストと撮影のための家電スタジオ「コヤマキッチン」を用意。