政府は13日の閣議で、リオデジャネイロ五輪のレスリング女子58キロ級で金メダルを獲得し、女子個人種目で五輪史上初の4連覇を達成した伊調馨選手に対し、国民栄誉賞を授与することを正式に決めた。
菅義偉官房長官は記者会見で授与の理由について「人一倍の努力と厳しい修練の積み重ねにより、最後まで勝利をあきらめずに金メダルを獲得した。多くの国民に深い感動と勇気、社会に明るい希望を与えたことに顕著な業績があった」と説明したと、読売新聞が報じている。
国民栄誉賞とはどのような賞なのだろうか。過去の受賞者にはどのような人がいるのだろうか。
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国民栄誉賞とは
国民栄誉賞は1977年、当時の福田赳夫首相が創設。内閣府によると、広く国民に敬愛され、社会に明るい希望を与えることに顕著な業績があったものについて、その栄誉を讃えることを目的に表彰しているという。
授与基準は、以下の基準に、有識者の意見を踏まえて決められているという。
- 国民の幅広い敬愛の対象
- 国民に親しみのある分野
- 前人未到の業績
- 国民的な盛り上がり
表彰では、表彰状と盾で国民栄誉賞を授与するほか、記念品(特典)または金一封を添えることができるという。
国民栄誉賞、これまでの受賞者は?
これまで、22人1団体に国民栄誉賞が授与されている。過去の受賞者は以下の通り。
- 王貞治
- 古賀政男
- 長谷川一夫
- 植村直己
- 山下泰裕
- 衣笠祥雄
- 加藤和枝(美空ひばり)
- 秋元貢(横綱千代の富士)
- 増永丈夫(藤山一郎)
- 長谷川町子
- 服部良一
- 田所康雄(渥美清)
- 吉田正
- 黒澤明
- 髙橋尚子
- 遠藤実
- 村上美津(森光子)
- 森繁久彌
- FIFA女子ワールドカップドイツ2011日本女子代表チーム
- 吉田沙保里
- 納谷幸喜(大鵬)
- 長島茂雄
- 松井秀喜
過去には辞退した人も
過去に2016年に日米通算最多安打記録を達成した、大リーグ・マーリンズのイチロー選手は、過去に2度国民栄誉賞を辞退している。1度目は2001年、日本人野手初のメジャーリーガーが、メジャー移籍1年目にもかかわらず、アメリカンリーグ首位打者、リーグMVPといった数々のタイトルを獲得した際、政府は同賞授与を打診したが、本人は辞退。
2度目は2004年、シーズン最多安打の新記録を樹立したイチローに、政府は再び授与を打診たが、その際も「今の段階で国家から表彰を受けると、モチベーションが低下するから」との理由で辞退したという。
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