JR東日本は6日、山手線の田町―品川駅間に建設する品川新駅(仮称)の概要を発表した。
品川新駅は田町駅から約 1.3km、品川駅から約 0.9km 付近の品川車両基地跡地内に整備され、2020年春に暫定開業、本開業は2024年になる予定という。
デザインは、新国立競技場を手掛ける建築家の隈研吾氏が担当する。日本の伝統的な折り紙をモチーフとした大屋根、障子をイメージして「膜」や「木」等の素材を活用するなど、「和」を感じられる駅になる予定という。また、駅舎東西面には大きなガラス面を、コンコース階には約 1,000 ㎡の大きな吹き抜けを設けるという。また改札内にはイベントスペースも作られるという。
品川新駅のデザインは隈氏が担当することとなったが、すでに隈氏が手掛けた駅がある。旅行作家で鉄道に詳しい野田隆氏がAll Aboutで、隈氏デザインの2つの駅舎を紹介している。
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高尾山口駅(東京都/京王高尾線)
都心からは手軽な行楽地で、最近では海外からの観光客も多数訪れている高尾山。その玄関口が京王電鉄の高尾山口駅だ。野田氏によると、その人気をさらに盛り上げるため、2015年春に大改装されたという。
この新駅舎をデザインしたのが隈研吾氏。隈氏らしく、木(高尾山のスギ並木にちなんで杉材)を多用したユニークな駅舎だと野田氏は説明する。また、駅裏には、2015年11月に日帰り温泉施設がオープンしており、駅舎とともに話題になっているという。
宝積寺駅(栃木県/JR東北本線)
隈研吾氏がデザインしたもうひとつの駅は、栃木県にあるJR東北本線の宝積寺(ほうしゃくじ)駅だという。野田氏は「天井の複雑な木組みデザインには圧倒される」としている。また、東口に直結する「ちょっ蔵広場」と同化したようなデザインの統一が見事だという。
そのほかにも全国の個性的なデザインの駅舎を紹介する野田氏は、「駅は、電車や列車が発着する場所のみならず、町の顔でもある。上質なデザインの駅は、町に人を引き寄せ、発展の象徴でもある。古き駅舎を大切にするのはもちろんだが、時代に合わせた洒落た駅舎もまた、時代と共に進化する町づくりには必要」と述べている。品川新駅がどのような街の象徴になるのか、期待が高まる。
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