実家暮らしを選ぶ理由は、人によってそれぞれ。経済的な事情、職場へのアクセス、自身の体調、親の介護など、さまざまな事情を抱えている場合もありますが、中には1人暮らしをしたくてもできない理由がある人も。
All About編集部は、2023年5月29日~6月12日の期間、現在実家暮らしをしている人を対象にアンケート調査を実施。毎月の生活費や貯金額、実家暮らしをしている理由などを聞きました。
今回は、京都府京田辺市在住・32歳女性のエピソードを紹介します。
回答者のプロフィール&実家の状況
回答者本人:32歳女性在住:京都府京田辺市
家族構成:両親、自分
世帯年収:父親300万円、自分290万円
実家の間取り:一軒家11DK
職業:会社員
毎月の生活費や貯金額は?
実家に入れている生活費:なし交際費:2万円
毎月のお小遣い:2万円
毎月の貯金額:5万円以上
貯金総額:1000万円
総務省統計局が発表した「家計調査報告 家計収支編(2021年)」によると、34歳以下女性の1カ月の平均消費支出は16万3767円です。そのうち、住居費の平均は3万8400円。ただし、家賃などは地域や条件によって異なるため、住居費を除いた約12万5000円程度が回答者の属性に近い平均生活費ということになります。
10年間「一人暮らしをしたい」と説得……家庭の厳しさが故に“噓”が増えることも
実家暮らしを選んでいる理由を尋ねると「母親が古い考えで結婚するまでは実家に暮らすべきという考え方だったのと、母親が私がいなくなることへの恐怖心が強くて『一人暮らし』のワードを出すだけで精神的に不安定になったため」と話してくれました。ところが、回答者は実家を出て、2カ月後から1人暮らしを始める予定だそう。「10年近くずっと一人暮らしをしたいと考えていて説得を試みていたが許してもらえず、32歳になるまで実家にいました。『男女関係なく一人暮らしをしている人が多い中、自立した生活をしていないと結婚相手にすら選んでもらえない』と無理やり説き伏せて、なんとか母親の説得に成功しました」と、1人暮らしを許してもらうまでにも苦労があったようです。
実家暮らしで苦労していることは「外出する時に『誰とどこへ行くのか』逐一聞かれること。もちろん男性とデートに行くときも、その男性がどんな仕事をしていてどこに住んでいるのか聞かれます。そんなことをいちいち報告したくなかったので、女友達と遊びに行くと言ったり、平日の代休を使って仕事に行くふりをして遊びに行ったりしていました」と答えてくれました。
また、恋愛については「そのような厳しい家庭で育ったこともあり、ここ数年は親に結婚相談所に行っていると嘘をついてtinderで知り合った人と体目的で遊んでいました(ちなみに親はマッチングアプリ否定派です)。余計に嘘が増えて、いつかばれるんじゃないかとひやひやしていました」とのこと。両親の考え方に振り回される場合も少なくないようです。
※回答者のコメントは原文ママです