横浜中華街発展会協同組合(以下、発展会)は、みなとみらい線 元町・中華街駅の地下連絡通路に街の風景や働く人々を写したアートウォールを設置。2023年5月25日にお披露目式を行いました。設置にかけた思いを取材してきました(画像は筆者撮影)。
なぜ地下通路にアートウォールを設置した?
発展会は、横浜中華街の発展のために活動する協同組合。街で円滑に商業活動するためのルールづくり・催事やイベントの運営など、横浜中華街の発展に寄与する活動を行っています。
その発展会の高橋伸昌理事長が、とあるテレビ番組の出演したときのこと。「長い地下通路の鏡トラップがウザい」という、横浜中華街への愛ある不満が寄せられたのです。
これは、みなとみらい線 元町・中華街駅の改札を出て、横浜中華街の玄関口「朝陽門」すぐの「出口1」へ向かう地下連絡通路のこと。確かに、140メートルほど続く地下通路の先には鏡を使った装飾が施されており、さらに長く続くように見えていました。
実は、このテレビ番組で指摘される以前から、延々と続く殺風景な壁面を何とかしたいと、横浜市道路局や中土木事務所、みなとみらい線に掛け合っていたそう。そして、ロンドンを拠点とし世界23ヵ国に展開するクリエイティブエージェンシー「M&C SAATCHI」のディレクションにより、約3カ月の製作期間を経てアートウォールが完成しました。
街で働く人々の「笑顔」で歓迎の気持ちを
アートウォールは、街の風景と街で働く人々(発展会の43店舗)の写真とランタン(=提灯)で構成。写真はあえて色数を抑え、モノトーンを基調にアクセントカラーのみが強調されています。
じっくり鑑賞しながら進むと、料理の写真がないことに気付きます。「料理はこの後、中華街で存分に」という思いから載せなかったとのことです。
お店の人々の笑顔やポーズがとっても素敵。「おもてなし」の気持ちがあふれています。写真を見ながら「このお店へ行ってみよう」と、看板をチェックしました。