8代目「人生ゲーム」が登場
ボードゲームの大定番「人生ゲーム」。ボードゲームといえば、家庭で気軽に楽しめるレクリエーションとしてはもちろん、プレイ中のコミュニケーションが子どもの非認知能力の育成につながるとして子育て世代に人気を集めています。
古くから現在までさまざまな商品が登場していますが、やはり大定番といえば「人生ゲーム」。このたび7年ぶりにリニューアルして8代目となった最新の「人生ゲーム」を試してみました。
リアルな紙幣のやりとりが知育効果大
人生ゲームの魅力の1つに、リアルな紙幣のやりとりが発生する点があります。最近お小遣いに興味津々のわが家の小3と小1の息子たちは、各マスの指示でお金が増減するたびに大盛り上がり。手元の資金が残り少ないのに高価な家を買ってみたり、逆に保険の加入費を節約しようと長考してみたり、子どもたちのお金の使い方の違いが見えたのも親として興味深かったです。リアルなデザインの紙幣を手にして使い道をあれやこれや考えているだけでも楽しそうでした。
また、小学生に説明するには一見難しいように思える保険や株といった概念も、ゲーム内で扱うことでごく自然に理解できたことには驚きました。「火災保険を申し込んでおいて助かった」「株価が高くなって得をした」など、初回プレイ時の印象がとても強かったようで、その後わが家の子どもたちは保険には必ず加入するようになったようです。
幼少期からの経済教育の必要性が注目され子ども向けマネーセミナーなども人気を集めていますが、「人生ゲーム」をプレイすることで、楽しく自然に経済観念を身に付けられるのは素晴らしいと感じました。
子ども心をくすぐるお宝カード
紙幣や保険などリアルな要素もありつつ、「お宝カード」もお楽しみ要素として魅力的。空飛ぶ車などの夢のようなお宝から、デジタルアートやVRゴーグルなど「いまっぽい」もの、用途が難しそうな不思議なアイテムもありましたが、これらのカードはコレクションとして眺めているだけでも子ども心をくすぐったようです。カードを見ながらお宝の使い道や金額の妥当性などについて兄弟で話し合っていました。
夢を膨らませ、時に厳しい現実を学ぶ。人生ゲームの醍醐味(だいごみ)、職業カードが生むコミュニケーション
また、職業選択にひも付けて子どもたちと将来の夢の話も盛り上がりました。高収入が狙える職業を目指して専門職コースに進んだ子どもたち、対して手堅くビジネスコースで会社員になった筆者がスキルアップで社長になって高額報酬を得ることになり、やっかみを買ったこと。
専門職コースに進んで研究職を目指したもののルーレットの結果、希望の職に就けず悔しい思いをした長男。当初考えてもみなかった「デザイナー」という仕事に偶然就き、最終的に優勝できたことでデザイナーという職業に興味を持つようになった次男……。1時間半ほどのプレイ時間の中で子どもたちの喜怒哀楽をたくさん見ることができました。また、仕事や給料など子どもには難しく思えるような話題を題材に楽しくディスカッションでき、親にとっても楽しく実りの多い時間になりました。
世代を超えて楽しめる、定番ゲームならではの魅力がいっぱい
動画サービスやゲーム端末の進化などもあり、現在の子どもの世界は親世代が経験してきたそれとは大きく変わっています。子ども向けの娯楽が多様化する中で親がついていけなくなってきているという声も聞かれますが、人生ゲームの「幅広い世代が楽しめる」という魅力は健在。さすが定番ボードゲーム、細部までの作り込みの細かさ、クオリティの高さを感じました。
リニューアル前から変わらないルーレットや紙幣などの紙アイテムも、子どもたちの目にはかえって新鮮に映ったようです。
大定番のボードゲームとしての魅力はそのままに、祖父母・親から子どもまで幅広い世代が満足できる趣向が凝らされている8代目「人生ゲーム」。家族の団らん時間におすすめです。
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