幕張メッセ
コンサートが開催された千葉・幕張メッセ

国立国際医療研究センター病院 国際感染症センターなどによると、麻疹発症中の男性(19)が8月14日に千葉県幕張メッセで開催された人気外国人アーティストのコンサートに参加していたことが判明した。今後、感染が拡大して患者が増える恐れがあるとして、厚生労働省や自治体が注意を呼び掛けている。

 

14日に千葉県幕張メッセではジャスティン・ビーバーさんのコンサートが開催されていた。

 

同センターによると、兵庫県西宮市に住む男性は海外旅行から帰国後、高熱で発疹が出ている状態でコンサートを訪れたほか、13~15日にかけて東京都や神奈川県も訪問。19日、西宮市の医療機関を受診したところ麻疹と診断された。

 

麻疹(はしか)とはどのような病気なのか。専門家がAll Aboutで以下のように解説している。

 

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麻疹(はしか)の症状

医学博士の清益功浩氏は、麻疹の症状の特徴として高熱と赤い細かな発疹をあげ、以下のような症状があると説明している。

  • 鼻水
  • 39度以上の高熱
  • 発疹(赤い細かい発疹が全身に出る)
  • 色素沈着(回復すると湿疹が赤黒くなって、しばらく残る)
  • 眼球結膜充血・目やに
  • 下痢や便に血が混じることも

 

最初は高熱が出て、2~4日目頃から発疹が出る。発疹が出てくる頃、口の中に「コプリック斑」という白い斑点ができるのも特徴的だという。

 

麻疹の原因、感染経路は

麻疹は麻疹ウイルスによって起こる呼吸器感染。麻疹ウイルスは、「パラミキソウイルス群RNAウイルス」に分類される、非常に小さなウイルスと、清益氏は説明する。非常に小さいため、感染経路は、人から人への飛沫感染、接触感染のほか、空気感染しやすいのも特徴。空気感染は感染する範囲が広くなるので、同じ部屋にいるだけでも感染するという。非常に感染力が強いため、1人が感染すると、麻疹ワクチンをしていない人や、これまでに麻疹にかかっていない人に、次々と広がってしまうと清益氏は説明する。なお、感染してから発症するまでの潜伏期間は10~12日という。

 

気を付けたい合併症は

麻疹には合併症が多く、特効薬がないと清益氏は述べる。以下の合併症が起こる可能性があり、それぞれ重症になるリスクを伴うということなので注意を払いたい。

 

■間質性肺炎

風船のように膨らんだりしぼんだりする肺が硬くなり、呼吸ができなくなる病気。ひどい時には人工呼吸器を使用しないといけない場合がある。

 

■中耳炎・肺炎

麻疹にかかると免疫が抑制されるため、細菌に対する抵抗力が下がり、中耳炎や肺炎になることも。

 

■脳炎・脳症

麻疹に自然にかかると、1000例に1例の割合で合併すると言われる。後遺症(精神発達遅滞、痙攣、行動異常、神経聾、片麻痺、対麻痺)は20~40%見られ、脳炎・脳症の死亡率は約15%と清益氏は説明する。

 

■亜急性硬化性全脳炎(SSPE)

脳炎の一種で、麻疹ウイルスが持続して脳に感染し、麻疹感染後数年以上で発症し、症状が徐々に脳炎が進行し、神経症状が悪化する非常に予後の悪い病気。現時点では治療方法がないという。

 

■播種性血管内凝固症候群(DIC)

血管の中で、血の塊を作り、血を止める成分や血小板が少なくなってしまい、出血しやすくなる病気。体の至る所で出血するため、非常に怖い。

 

医学博士の西園寺克氏は、麻疹は女性にとって深刻な病気であり、妊娠中の麻疹は流産や早産の可能性を高くする事が報告されていると説明した上で、出産を希望する女性は麻疹に対する抗体価(正確にはIgG抗体)を測定する事を勧めている。測定結果が陰性あるいは抗体価が低い時は医師と相談して対応を考えるのが良さそうだ。

 

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