今回は、1人暮らし用ワンルームでの家具レイアウトのお悩みについてお答えします。
【お悩み】6~8畳のワンルームでソファやダイニングテーブルを置きたいのだけれど……
Q. 6畳のワンルームに住んでいます。狭くなってしまうのは分かっていてもできればテーブルと椅子を置きたいのですが無謀でしょうか?
ゆっくりくつろぐときはソファ、食事をするときはダイニングテーブルと椅子といったように何かに座って過ごす生活スタイルを「椅子座」といいます。対して正座やあぐらの姿勢で床に直接座り、座卓とセットで過ごす生活スタイルを「床(ゆか)座」といいます。
従来、日本の住宅はあまり広くなかったため、畳の上に直接座ってごはんを食べたり、布団を敷いて眠ったりと一つの空間で複数の用途に対応できる床座の生活様式が一般的でした。
面積があまり広くない6~8畳のワンルームでも考え方は同じで、ソファやテーブルといった大型家具が必要となる椅子座より、フレキシブルに使い分けられる床座の方が狭さは感じにくいです。
とはいえ、「念願の1人暮らしだからソファで過ごしたい!」「立ち座りが楽だから椅子に座る生活がしたい!」というケースも少なくありません。
そういった場合は家具の選び方とレイアウトの2点について工夫していきましょう。
「ワンルームでも椅子座」コツ1.家具の大きさだけでなく、家具の動作範囲まで考慮すべし
ソファやテーブルを選ぶとき、まず考えたいのは部屋全体の広さの中で家具を置けるスペースとして割けるのがどれくらいかということ。家具を部屋に置くということは、本体だけでなく、立ち座りや移動など家具を使うときの動作がしやすいスペースも必要になることを忘れがちなので注意しましょう。
ソファのサイズの目安は、1人掛けタイプで幅80~90cm・奥行80~90cm、2人掛けタイプで幅130~150cm・奥行80~90cmです(肘掛けの有無やデザインによって異なります)。
テーブルは食事やテレワークなど複数の用途を兼ねるとして、1人用で70cm角、2人用で80cm角がサイズの目安です。どの方向からでも使えて便利な円形テーブルであれば、直径75~80cmあるといいでしょう。
家具の本体サイズ+動作スペースを考えたとき、部屋全体のバランスから見て、置きたいと思っている家具が置けるのか、置けたとしてストレスなく使えるのかをしっかり確認し吟味してくださいね。
「ワンルームでも椅子座」コツ2.“余白を楽しむ”レイアウトにすべし
椅子座で過ごす場合、床座と比べてどうしても視点が高くなりますので、室内が狭く見えないように家具のレイアウトを工夫することが大切です。
例えば収納家具を置きたい場合、家具の高さが高いほど圧迫感を感じやすくなるため、サイドボードなど背が低い家具を出入口から近い手前に、本棚など背が高い家具なら出入口から離れた奥に置きましょう。
家具を何も置かない壁面を1面確保するというのも、部屋が広く見えるポイントの一つです。出入口やベランダへ続く窓以外の壁面を全て家具で埋めてしまうと、物が多い印象になりやすく、ごちゃつき感がアップしてしまいます。
壁面が少しでも見えるようにレイアウトすると、余白を楽しんでいる雰囲気を出せますよ。
選ぶ家具のサイズとレイアウト、この2点を押さえておけばワンルームでも椅子座生活を楽しめます。家具の買い替えや模様替えのときにぜひ参考にしてみてください。
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