ふと手紙が書きたくなる、思いっきりエモい空間が箱根にあった!【エモい郵便&切手Q&A】

切手収集家・郵便史研究家として活動する板橋祐己さんに、ノスタルジックな魅力あふれる「郵便」や「切手」の世界をマニアな視点でその魅力を掘り下げてもらいます。第5回は、紙が書きたくなるエモい空間。

近ごろ「エモい」というキーワードでレトロ郵便局が話題になるなど、郵便や切手の世界はノスタルジックな魅力にあふれています。切手収集家・郵便史研究家として活動する板橋祐己さんに、マニアな視点でその魅力を掘り下げてもらいます。シリーズ第5回は、手紙が書きたくなるエモい空間を紹介(第4回はこちら)。
 

#5. ふと手紙が書きたくなる、箱根の思いっきりエモい空間?

富士屋ホテル内に設置された現役の丸形ポスト

箱根宮ノ下は箱根七湯の底倉温泉で知られ、小田原征伐(1590年)の際に、豊臣秀吉の将兵が入湯したと伝えられる場所でもあります。今回は2020年6月に改修を終えたばかりの富士屋ホテルに伺って、ホテル内にある丸形ポストの魅力をお伝えするとともに、旅先で手紙を書くのを楽しめるポイントも含めてご紹介していきたいと思います。
 

Q. 箱根宮ノ下の「富士屋ホテル」とは?

富士屋ホテル創業者の山口仙之助の胸像(中庭)

富士屋ホテルは山口仙之助が1878年に創業したリゾートホテルで、箱根宮ノ下のランドマーク的な存在となっています。1893年に奈良屋(旅館や郵便局を運営してきた安藤家)との協定で、富士屋ホテルが外国人専用となったこともあり、海外の要人や著名人などを迎えてきました。現在、同ホテルの施設内に1891年にできた本館や旧御用邸 菊華荘をはじめ、歴史的に重要な建築物が複数含まれています。
 

Q. なぜ富士屋ホテルで手紙を出したくなる?

富士屋ホテルの中庭入口から垣間見える丸形ポスト

富士屋ホテルは箱根を代表する高級ホテルということもあり、どうしても敷居が高いイメージがあります。しかし施設は企業博物館としての性格もあって、富士屋ホテルの宿泊客だけでなく、一般の観光客にも開かれています。旅の途中でホテルミュージアムに足を運び、ラウンジでお茶を楽しみながら手紙を書くこともできます。
 

Q.「丸形ポストがある風景」における絶景?

日本庭園と丸形ポストからなる光景

富士屋ホテルに着いたら、ぜひ本館から中庭へと進みましょう。美しい日本庭園の中に、レトロな丸形ポストが佇んでいます。錦鯉が涼しげに泳ぐ池と丸形ポスト、季節の花々と丸形ポストなど、とてもエモい「丸形ポストのある風景」が楽しめます。これまで筆者は郵便ポストを数多く見てきましたが、ここの丸形ポストは本当に絶景です。
 

Q. 手ぶらで行ってもホテルで切手は買える?

富士屋ホテルで入手できる絵はがきとステッカー類

切手の持ち合わせがない方は、富士屋ホテルのホテルショップで買うことができます。本館には中庭が眺められるラウンジのほか、「マジックルーム」と呼ばれる応接室があり、手紙を書くためのスペースも備えてあります。せっかくなら富士屋ホテルのグッズ類を入手してもよいかもしれません。優雅な気分に浸りながら、お世話になった方の顔を思い浮かべつつ、一筆したためてみるのも乙なものです。
 

Q. 「箱根の消印」が欲しい人はどうする?

 もっともホテルの丸形ポストから郵便を出すと、小田原郵便局で処理されることになります。「せっかくなら箱根の消印がほしい」という方は一駅隣の小涌谷駅の近くに箱根宮ノ下郵便局があります。平日の9時から17時までに窓口で依頼すれば、風景印で出してもらうことができます。また、ホテル内の郵便ポストに投函した郵便物は1日1回の取集ですので、急ぎの用事には不向きです。
 
小田原郵便局が1日1回取集しているホテル内の丸形ポスト

日常の用事はSNSやメールなどで済ませているという方も、お気に入りの万年筆やインクなどを用意して、歴史を感じさせる空間でゆったりとした時間を過ごしてみるのもよいのでは。人と人との絆を見つめ直し、明日から始まる日常をちょっとよいものにするきっかけが見つかるかもしれません。
【DATA】富士屋ホテル(公式サイト)


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