「公園内や歩道にあるトイレ」は入りたくない? 日本の「公共トイレ」の現状を18歳の男女1000人に調査
オリンピックを契機に日本の「おもてなし」文化としても注目の高まる「公共トイレ」をテーマに実施した「18歳意識調査」。全国の17~19歳の男女1000名が「公共トイレ」の現状について思うことや利用率の実態などが明らかになりました。
日本財団は6月22日、オリンピックを契機に日本の「おもてなし」文化としても注目の高まる「公共トイレ」をテーマに実施した、18歳意識調査の結果を発表しました。調査は、全国の17~19歳の男女1000名(印刷業・出版業/マスコミ・メディア関連/情報提供サービス・調査業/広告業関係者は除く)を対象に、2021年5月14~18日の期間でインターネットにより実施。同調査では、「公共トイレ」の対象を「デパートや映画館など商業施設内のトイレ」「駅のトイレ」「公園内や歩道にあるトイレ」「コンビニエンスストアのトイレ」「飲食店のトイレ」「病院のトイレ」「高速道路のサービスエリアのトイレ」と定義しています。
18歳意識調査とは……? 2022年4月の成人年齢18歳に向けて
民法の改正に伴い、2022年4月には成人年齢も18歳に変わります。「18歳意識調査」とは、次代を担う18歳の意識を幅広く知り、社会づくりに役立てるため、2018年10月から継続して実施している意識調査。今回はオリンピック開催予定を目前に控え、日本の「おもてなし」文化としても注目の集まる「公共トイレ」について、18歳が考えること、思うことを調査しました。
「デパートや映画館のトイレ」と「公園や歩道のトイレ」では利用率に大きな差
外出した際に公共トイレを「利用する」と回答した人は70.5%を占めましたが、設置場所によって利用率やイメージに大きな差があることが明らかになりました。
利用率が最も高かったのは「デパートや映画館など商業施設内のトイレ」(57.1%)。一方、「公園内や歩道にあるトイレ」の利用率は13.5%でした。「公園内や歩道にあるトイレ」は、他の設置場所と比べて「汚い(67.6%)」「臭い(28.6%)」「暗い(23.4%)」「危険(22.8%)」といったネガティブなイメージが強く、「綺麗」や「安全」といったポジティブなイメージを想起する人は約3%に留まっています。
特に「危険」というイメージは、男性が18.4%、女性では27.2%と、女性の方が「危険」というイメージを強く持つ人が多く、安全面や防犯面の改善を求める声も多く寄せられました。「公園内や歩道にあるトイレ」は、無料で身近なものでありながら、誰もが安心して利用できる場になっていないという実態が明らかになりました。
公共トイレの現状は日本の「おもてなし」文化にふさわしい?
公共トイレの現状が「おもてなし」文化の象徴として「ふさわしいとは思わない」と回答した人は27.1%でした。理由としては、「掃除の不行き届き(71.2%)」「入ろうと思えないような外観(36.9%)」「盗難等の利用者のモラル(30.3%)」などが挙げられました。
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