学校が終わるとみんなで公園に集まって、日が暮れるまで遊ぶ……。そんな時代はもう過去のもの? 学習塾やお稽古事で、日本も韓国も子どもたちは随分忙しくなったようです。特に、韓国の教育熱の高さは日本でも知られるところ。韓国の小学生の1日を見てみましょう。

 

小学校のコロナ対策

朝は8時半~9時の間に始業。登校前に新型コロナウイルス拡散防止のための自己診断アプリで当日の健康状態をチェックし、学校に提出してから登校します。校門や教室に入る前に体温チェックをする学校も。

韓国ではもともと集団登校はなく、各自始業時間までに登校します。コロナ禍の現在は、学年ごとに登校時間をずらして通学路に子どもがあふれないよう配慮したり、学校滞在時間を減らすため短縮授業を行ったりしています。

教室では1人ずつ間隔を開けて着席し、各机には透明な卓上パーテーションを設置。休み時間でもあちこち移動しないよう、椅子に座ったままで過ごすように指示する先生も。徹底したコロナ対策に取り組んでいます。

学校や学年ごとに異なりますが、コロナ禍の現在は12時から、遅くとも14時頃には下校します。

 

小学校に野球部がない!?

授業の後には、趣味活動の一環として学校で行われる放課後授業があります。参加は自由。日本の部活動とは少し違い、外部から専門の先生を招聘し、生徒が授業料を支払って受講するものです。

1カ月2~3万ウォン(約2,000~3,000円)前後の安い授業料でさまざまな体験ができるので、低学年の多くが放課後授業を受講しています。バイオリン、フルートなどの音楽、絵画やPOP作品などをつくる美術、バドミントンやバスケットボールなどのスポーツ、ロボットづくりや化学実験、英語や中国語などの外国語、お菓子づくり、囲碁など、多様なプログラムがあり人気です。

この他、学校が指定したスポーツを学校の先生が指導する、日本の部活動のようなものもあります。ただ、日本のようにいくつも種類があるわけではなく、 特にその分野の運動に関心があるごく一部の生徒だけが参加するケースがほとんど。日本では当たり前にある野球部は、韓国の小学校では滅多にありません。 日本と比べると、放課後の校庭は静か。野球だけでなく、バスケットやサッカーなど、たくさんの子どもが先生に指導を受けながら、運動場で毎日練習に励む様子は韓国では見られない光景です。 ちなみに、小学生が参加するスポーツの大会や展示会のほとんどがコロナ拡散防止のため、未だ中止状態です。

 

塾に通っていない方が珍しい

下校後は塾に直行する子どもが多数。ですが、塾と塾の合間に友達と約束して公園で遊んだり、互いの家を行き来したりと、上手に時間を使って遊んでいます。もちろんそんな暇もないほどスケジュールびっしりの子も。日本の中学受験のような勉強量を、日々普通にこなす子どもが珍しくないのが韓国です。

家庭学習用教材を受講していても、並行して学習塾に通っていたり、何らかの習い事をしていたりする場合がほとんど。学校以外にどこにも通わない子どもの方が少数派です。

現行の教育制度上、公立小学校6年間と中学校1年生までは、学校で学力を評価する試験は行われません。宿題の量も多くありませんし、教科書は自宅に持ち帰ることはなく、学校に置いてあります。

そのため、子どもの学習レベルを確認する意味でも、塾に送らざるを得ないと考える親が大勢います。1日のスケジュールを終えて帰宅しても、塾の宿題をこなすため夜遅くまで勉強せねばならないため、小学生にとって最も大変なのは塾通いといえるでしょう。


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今時小学生の必需品とは?

韓国では多くの小学生がスマホを持っています。授業中には電源を切ることが原則ですが、学校に持参することは許されています。子ども向けの携帯電話も売られていますが、最近は小学校の低学年でもスマホを持っている子どもの方が多いくらいです。

カカオトークなどの通信アプリで友達とやりとりするのはもちろん、YouTubeや人気のオンライン対戦ゲームを楽しむのにスマホは欠かせないアイテム。放課後の学校、アパートのあちこちで、スマホを一生懸命操作する小学生の姿がみられます。

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新たに小学生の間で大流行しているものもあります。それはプシパップバブル(푸시팝버블)というシリコン製のおもちゃ。丸い突起物がたくさんついており、それを押すときの指の感触と、押してひっくり返すときに鳴る音を楽しむというもの。一見なんてことないこのおもちゃが、今韓国中の文房具店で爆売れしています。小学生なら1つは持っているほど人気のアイテムです。

スクイッシー(스퀴시)も大人気。スクイーズといわれることもあるこのおもちゃは、日本でも流行したので知っている人も多いはず。低反発素材でできており、握ってぐにゃっと変形させてもすぐに元の形状に戻るものです。

大人からすると、何がおもしろいの?と思うこれらのアイテム。小学生にいわせると、押したり、握ったり……ストレス解消に役立つそう。お店でも「ストレス解消!」のポップがついて売られているのです。

勉強で忙しい韓国の子どもたちの間でブームになるほど人気なものが、ストレス解消グッズだというのは……皮肉なものです。