「炊飯器の内釜でお米を研いだら、ガサツな女に認定された!」「お惣菜をパックのまま食卓に並べるなんてガサツすぎる!」など、男性が女性を勝手に「ガサツ認定」する話がネットで話題をさらっていますが、実は同様の「風評被害」は意外と多いようです。そこで今回は「女はこうあるべき! それ以外はガサツ!」という意味不明な理論を振りかざす男性に悩まされた女性たちの体験談をお届けします。
え、そんなことで!? 意味不明な「ガサツ認定」続出
「布団をベランダの手すりに干すなんて! がさつな女だな!」
彼氏からいきなりなじられた経験を語ってくれたのは、埼玉県在住の美雪さん(仮名・29歳)。
ある秋のよく晴れた朝。布団を干そうとして、住んでいるアパートのベランダの手すりにかけていたところ、後ろから彼に怒鳴られてしまいました。
「彼いわく、布団は物干し竿にかけて干すのが当たり前で、ベランダの手すりは干す場所じゃないんですって。でも、言わせてほしいんですけど、私の身長(154cm)じゃ、180cmほどの高さがある物干し竿に布団をかけるなんて無理な話なんです。実家でも普通にベランダにかけて干していましたし、ふとんをかける前にきちんと水拭きしてきれいにしているので、私は不快には感じません。その後? もちろん別れましたよ。がさつじゃない女を探して欲しいものです」
「男の前でメイクするの!? おまえ、女捨ててない?」
東京都在住の純子さん(仮名・26歳)は、昨年付き合っていた彼の言葉に激怒。部屋から追い出した経験を語ってくれました。
「元彼はやたらベタベタと一緒にいたがるタイプ。彼のほうが私より先に仕事が終わるのですが、付き合い始めてすぐに私の部屋に勝手に入り浸るようになり、ほぼ同棲状態になってしまいました。狭いワンルームなので最初は何かと気を遣っていたのですが、いちいち気を遣うのが面倒臭くて。もういいかな?と思い、彼の目の前で着替えをし、メイクをしたんです。そうしたら彼はなぜか激怒して。『そんながさつな女だとは思わなかった』としつこく繰り返す彼が本気でウザかったので、その場は『ハイハイ』といってスルー。その後、こっそり彼のカバンから合鍵を抜き取り、二度と彼を部屋に上げることなく別れました。自分が勝手に部屋に居座ってたクセに、エラそうな態度を取る男に遣う“気”なんて、あるわけないですよね」
完璧な女性像を求めるのは男のサガ!? まだまだある「がさつ認定」事件
「缶から直接飲むの!? それって男がやる飲み方でしょ!?」
会社の同僚と連れ立って出掛けたBBQ。料理の下準備が一段落したところで、川の水に浸しキンキンに冷えていたビールに手を伸ばしてプシュッ、ゴクゴク、ぷは~~~っと至福を噛み締めていたところに、「付き合えたらいいな」と思っていた男性からそんな言葉をかけられ、「100年の恋も冷めた」というのは埼玉県在住の明日菜さん(仮名・23歳)。
「缶ビールって、缶のまま飲めるように工夫して作られたものですよね。そりゃ、グラスに注いで飲んだほうが上品に見えるかもしれませんが、アウトドアではできるだけ洗い物やゴミを減らす行動をとるべき。それなのに、缶のままビールを飲んだら文句言われて『あいつ、缶のままビール飲んでやんの! がさつすぎだろ』って言いふらされても……。わけのわからない価値観を押し付けられそうだったので、淡い恋心もそこでジ・エンド。その日以来、相手に対する態度をガラリと変えたので、向こうはしばらくとまどっていたようです。でも、(女がビールを缶のまま飲むな、とか)彼の言い分があまりにもおかしいので、他の同僚からも距離を置かれているようです」
「女だったら女らしく、ママチャリに乗れ!」
高校時代、趣味のロードバイクに乗って通学していたという群馬県在住の史美さん(仮名・32歳)は、教師からのそんな言葉にひどく傷ついた経験がありました。
「女はママチャリに乗るものって思い込んでいるのも気持ち悪いですが、それをわざわざ口に出して言うのも気持ち悪くて。校長室に行って『女子生徒はロードバイクに乗って通学してはいけないという規則はありますか?』って聞いたら、校長先生も驚いたようで、『そんな校則はないし、女性だからと決めつけるのは間違っている』と、その教師を諭してくれました。でもそれ以来、その教師から『がさつ女』認定されたようで、たとえば掃除をしていても『おまえはがさつなんだから、丁寧に掃けよ』とか、昇降口ですれ違う時『“男”女は、上履きなんか洗わないんだろ?』って意味不明な嫌味を言われたり……。あまりに腹が立ったので再度校長室に行ってすべて言いつけたら、翌年、その教師はいなくなりました。今思い出しても腹が立つんですが……、それでも教師になれちゃう世の中って怖いですね」
巷で話題になっている「内釜で研ぐな」「惣菜をパックのまま並べるな」もそうですが、一部男性は、自分が常識だと信じてきたことを覆す女性を、勝手に「がさつ認定」して見下す傾向にある模様です。こういう男性は相手にするだけ時間のムダなので、会話はしない、適切な距離を取って付き合うなどするのが最善策かもしれませんね。