新型コロナウイルスの影響で、大学生が通学できない日々が続いています。家にいる時間が増える中、どう過ごしているのでしょうか。マイナビが2022年卒業予定の大学生・大学院生を対象に行った「マイナビ 2022年卒大学生のライフスタイル調査 <withコロナ編> ~学生生活はwithコロナでどう変わったか ~」の調査結果からは、大学生の生活の変化が見えてきました。
学校に通うのは週に1.8日。前年の半分以下
この調査は2020年11月26日~12月23日の期間、マイナビ2022会員の学生3938人を対象に行なったものです。調査の結果、2022年卒業予定の大学生・大学院生が学校に通っているのは、平均で週に1.8日でした(オンラインの授業は除く)。
前年が平均3.8日だったので、半分以下になってしまったことが分かります。
大学生の楽しみ1位はYouTube
学校に行く時間が減ったことで、友達と会う機会も減ってきています。そんな中、大学生の楽しみにも変化が見られました。2019年に行った同調査では1位が「人と会って話す」だったのが、2020年には「YouTubeや動画を見ること」になったのです。
でもこの傾向、大学生だけではなく、中高生でも同じような気がします。筆者にも高校生の子どもが2人いますが、動画を見ている時間は決して少なくないのです。
親としてはなんだか複雑
子どもが動画ばかり見ていると、親としては心配になったり、嫌な気持ちになります。これが正直なところではないでしょうか。そんな時間があるなら勉強しなさい! そう思ってしまうのです。とはいえ、今更スマホを取りあげたり、動画鑑賞を禁止するのは難しいとも思います。それに子どもは子どもなりに、ためになる動画を見つけて勉強に活かしていることもあるのです。
教育系の動画も多く、かなり分かりやすい
筆者は以前、子どもがテスト前に動画を見ていて注意をしたことがありました。テスト前なのに何をしているんだと思ったからです。でも子どもからは「今、数学の動画を見ている」と言われました。実はYouTubeには学校で習うようなことを丁寧に分かりやすく解説してくれる動画がたくさんあるのです。
例えば「とある男が授業をしてみた」の「葉一」さん。筆者も子どもと一緒に葉一さんの動画を見たことがあるのですが、「ああ、わかるわかる」と。もう学校の勉強から30年近く離れている筆者でさえ、過去の記憶が蘇ってきたのです。親として嬉しいのは、やっぱり無料という点です。これだけの分かりやすい授業をタダで受けられるなんて。
学習内容を教えてくれる動画は他にもあります。高校生の子どもに聞いたところ「ヨビノリたくみ」さんの『予備校のノリで学ぶ「大学の数学・物理」』、倫理や政治経済を教えてくれる「miniいけ先生」などを見ているそうです。
知っているようで意外と知らないことを解説してくれる「中田敦彦さん」
オリエンタルラジオの中田敦彦さんも、YouTubeで活躍しています。「中田敦彦のYouTube大学」です。中田さんのスタンスとしては、中田さん自身が読まれた本をもとに一般教養を解説してくれるという感じです。例えば「古事記」「クラウドファンディング」「資産運用」など幅広いジャンルを解説しています。動画をきっかけにして、自分で勉強してね!という興味を持つきっかけを作ってくれるようなイメージです。話すテンポも良くて、結構のめり込みます。
海外のドラマや映画もおすすめ
海外の映画やドラマを見られる会員制のサイトもあります。字幕で見て知らない間に英語に慣れてしまうこともあります。これは筆者自身の経験ですが、ある海外ドラマにハマってずっと字幕で見ていた時期がありました。その後海外旅行に行ったら、なんだか英語が聞き取れるようになっていたのです。おそらく「音」に慣れたのではないでしょうか。英語に抵抗がなくなっていて、自分でもびっくりしました。ただ学校で学ぶ英語とは違うので、例えば受験対策のための動画とは違うのかなと思います。
動画も活用の仕方次第
子どもが動画を見ることに抵抗を感じてしまうこともありますが、何を見るかがとても重要ですよね。もちろん時間の管理も必要になってきますが、動画を活用することで「楽しみ」と「勉強」の両方が得られるかもしれません。