Google(グーグル)が2021年2月中旬から、検索語句に対して十分に一致する結果がなかった場合に「新しいメッセージ」を表示すると日本語公式ブログで発表しました。
その新しいメッセージとは、「検索条件と十分に一致する結果は見つかりません」というもの。なお、メッセージの下に今まで通りの検索結果も表示されるそうです。
「ごめん! 今まではあんまり一致してなくても、何食わぬ顔で検索結果出してたんだけど。これからはドンピシャなものは見つからなかったって、正直に言ってから出すね」
みたいなことですね。さらにメッセージと同時に「ケーキの作り方ではなく、ケーキのレシピでお試しください」といった「検索のヒント」も表示するとのこと。
「ほんとごめんけど、こっちのやり方で試してみて。あなたの欲しいがきっとみつかる! 応援してるから!」
……ちょっと脳内変換が強すぎたかもしれませんが。それにしても、正直に謝るわヒントもくれるわで、ずいぶん優しいと思いませんか?
ありがたいけど、急にどうしちゃったの?
でも、もしかしたらこの違和感こそが、新しい時代の「グーグル先生」の始まりかもしれません。
俺たちの「グーグル先生」が、優しくなって帰ってくる?
元々あまり我を出さず、粛々と検索結果を表示するクールなイメージがあるGoogle検索。その公平性や安定感から「グーグル先生」などと呼ばれてきました。
しかし、アマゾンが「Alexa」、アップルが「Siri」、マイクロソフトが「Cortana」など、他社がAIアシスタントに親しみやすい名前をつける中で、頑なに「Googleアシスタント」という身も蓋もない名称で押し通してきたグーグル先生。
そして、あろうことか「OK Google!」などと、呼ぶたびに無理やり自分を肯定させてきた、強権的なグーグル先生。
これからの時代、そんな先生にはもう誰も教わりに来てくれないのもしれません。
ググレカスから13年。真の意味でOKなGoogleへ
「ググレカス」が「現代用語の基礎知識2008」に掲載されてから早13年。今ではSEO対策を悪用したまとめサイトが乱立し、フェイクニュースも珍しくない昨今、検索によっては「ググってもカスなサイト」しか出てこない、なんてことも。
また、Instagramのハッシュタグで旅行先やファッションの情報を集めるといった風に、Google検索よりもっとローカルでパーソナルな情報を求めてSNSの検索を活用する人も増えています。
そんな新しい時代の検索は、ググレカスなんてつっぱねないで、もっと優しく寄り添うべきなんだ。グーグル先生が、やっとそのことに気づいてくれた。それが今回の「ごめんねメッセージ&やさしいヒント掲載」につながったのではないでしょうか。
真の意味で心から「OK Google!」と呼べる日は、もうそこまで来ているのかもしれません。