LIFULL(ライフル)は2月9日、「LIFULL HOME'S」に掲載された物件のうち、実際の問合せ数から算出した「2021年 LIFULL HOME'S 住みたい街ランキング」を発表しました。首都圏および近畿、中部、九州のエリア別に「借りて住みたい街」「買って住みたい街」の人気TOP15をランキング形式で紹介しています。
 

首都圏の「借りて住みたい街」は、コロナの影響で郊外エリアが人気に

首都圏版「住みたい街ランキング」

首都圏の「借りて住みたい街ランキング」では、1位になった「本厚木」や上位に入った「千葉」「町田」など、準近郊・郊外でも都心方面へ乗換なしでアクセス可能な路線沿いの駅が大きく順位を上げています。一方で、前回調査では100位圏外にあった郊外地域が軒並み100圏内に上昇し、賃貸ユーザーの「郊外化」する傾向が顕著に現れました。
 

対照的に、前回まで4年連続1位の「池袋」や「川崎」「三軒茶屋」といった都心周辺の人気エリアが軒並みランクダウンとなりました。

アクセスのいい準近郊・郊外が人気に

新型コロナウイルスの影響により、2020年は年間を通して物件検索や問合せに従来とは大きく異なった変化が現れています。仕事や学校が「テレワーク」や「オンライン授業」といった、「ステイ・ホーム」型の生活様式が定着し、比較的住み替えしやすい郊外への問い合わせが顕著に増加する結果になりました。

総務省が1月29日に発表した住民基本台帳人口移動報告では、2020年の東京都への転入超過数は約3.1万人と2019年の約8.3万人から62.5%も大幅減少しています。
 

首都圏の「買って住みたい街」ではコロナ収束後を見据えた選択も

「買って住みたい街」ではコロナ禍も都心人気は衰えず

「買って住みたい街」では、2年連続で都営地下鉄大江戸線の「勝どき」が1位となりました。また、話題性が高い分譲物件のあった駅は順位を大幅に上げており、都心一等地の人気はコロナ禍でも衰えていません。

賃貸ユーザーとは違い、購入ユーザーは一度物件を購入すると買い替えが簡単にできない心理が働くためか、ニーズは依然として利便性重視が多数を占めております。コロナ禍による「テレワーク」の普及による通勤時間の削減や、出社時に可能な限り公共交通機関を使わないで済むようにといった、仕事に対する新たな購入ニーズも高まっています。

一方で、「八王子」や「平塚」など、コロナ禍を考慮した(都市部へのアクセスが容易で、資産性が大きく下がらない)準近郊・郊外も上位に登場しています。
 

首都圏ではコロナ禍で住まいに対する意識の違いが如実に

今回の結果では、首都圏では比較的容易に住み替え可能な賃貸ユーザーと、一旦購入すれば長期間住み続けることが想定される購入ユーザー間で、居住エリアの選択について大きな違いがあることが明らかになりました。コロナ禍であるからこそ、両ユーザー間の都心部に対する意向の違いが浮き彫りになったものと考えられます。

ただし、今後新型コロナウイルスが終息に向かうと、再び利便性重視の生活スタイルに戻り、都心近郊エリアに意向が徐々に戻ってくる可能性も大いにあります。賃貸ユーザーの郊外化が今後も拡大するか、それとも一過性のものに終わるのかは、まさにコロナ次第ということになりそうです。
 

近畿版「住みたい街ランキング」

近畿圏版「住みたい街ランキング」

近畿圏では、首都圏で見られたような郊外化や二極化などの傾向はみられませんでした。

「借りて住みたい街」では5年連続で「三ノ宮」が1位となり、2位「新大阪」、3位「武庫之荘」など、ランキングの上位に大きな変化はありません。そのため、近畿圏では交通・生活の利便性が重視され、賃貸相場が安定しているエリアがこれまで通りの人気を集める結果となりました。また、関西は全国からの人口流入が減少する傾向にあるため、コロナ禍においても居住エリアを変更する意向がほぼ発生していないことがわかります。


「買って住みたい街」では、地下鉄御堂筋線「本町」が2年連続で1位となる一方で、「三ノ宮」や地下鉄谷町線「谷町四丁目」が大きく順位を上げる結果となりました。これは、交通・生活の利便性と共にマンション分譲がコンスタントに継続しているエリアが人気が集まった状況です。
 

中部圏版「住みたい街ランキング」

中部圏版「住みたい街ランキング」

中部圏においても、新型コロナウイルスの影響は特に見受けらず、例年と同じような結果になりました。

「借りて住みたい街」では、「岐阜」が3年連続で1位を獲得する他、「豊橋」や「岡崎」といった昨年とほぼ同じ地域が上位にランクインしました。交通の利便性に大きな違いのない中部圏の賃貸ユーザーは、名古屋中心部よりも賃貸料が比較的抑えられていて物件数の多いエリアが継続した人気を博しています。

一方、「買って住みたい街」では前回49位から1位へ中部の中心地「名古屋」が飛躍的にランクアップしました。考えられる要因としては、名古屋駅周辺では徒歩圏で大規模物件の分譲があることや、バス便で名古屋駅に紐づいている大規模分譲物件の影響が挙げられます。しかしながら、2位以下は前回と同じような結果となり、名古屋周辺にのみ著しい変化が現れた結果となりました。
 

九州版「住みたい街ランキング」

九州圏版「住みたい街ランキング」

九州圏でも新型コロナウイルスの影響はほぼ見られませんでした。


「借りて住みたい街」では、「博多」が4年連続で1位になりました。博多は新幹線や市営地下鉄の延伸に伴い、賃貸需要が急速に拡大しています。また、福岡市内は公共交通機関が発達しているため、駅勢圏の広く物件の多い博多が賃貸ユーザーの支持を集めています。

また「買って住みたい街」では、「唐人町」が前回3位から1位へランクアップしましたが、上位にランキングしている顔ぶれには特に変化のない結果となりました。