日韓の往来が以前のように自由にできなくなって、1年が経ちました。また韓国に行きたい!と願う日本人がいるように、早くまた日本に行きたい!と思っている韓国の人たちもいます。
韓国のトラベルライターや日本旅行が好きなブロガーたちは、今でもおすすめ観光地や、次回訪れたい場所のまとめ記事などをコンスタントにアップしており、情報交換をしながら旅ができるようになる日を心待ちにしています。
韓国人にとって日本は、フライト時間が短く、格安航空券を利用すればお得な旅ができるダントツ人気の渡航先。そこで今回は、韓国の人が観光でよく訪れる日本の都市トップ5を紹介します。
楽しみ方もいろいろ! 賑やかで元気なイメージの大阪
韓国の旅行社や各種メディアが発表する「韓国人が一番好きな日本の都市」や、「韓国人が一番よく訪れる日本の観光地」などの統計結果を見ると、多くの場合、大阪が1位に選ばれています。
ソウルから関西国際空港まで飛行機で約1時間半という近さはもちろんのこと、大阪内の公共交通機関も便利で自由旅行にも向いています。しかも、遊園地、名所・旧跡、グルメ、ショッピングどれも楽しめるため、様々な年齢層、家族構成の人々が、多様な選択肢の中から行きたい場所を選べるという点が魅力です。
数ある観光地の中でも人気が高いのは、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンです。ハリーポッターほか、韓国でもお馴染みのハリウッド映画の関連アトラクションを楽しめるとあって、カップルや家族旅行層に人気です。
その他、海遊館、大阪城、道頓堀は定番観光スポット。グリコの看板は、韓国人の間でも大阪をイメージするあまりにも有名な風景の1つです。今となっては懐かしい限りですが……人でごった返し、活気がある街の様子が好き!という人が多くいました。
また、近郊に観光都市がいくつもあるのも、大阪が選ばれる理由の1つ。日帰りで神戸、京都や奈良まで足を延ばせるので、パッケージ旅行の多くが近郊の複数の都市の観光を含んでいます。
たこ焼き、お好み焼きは韓国でも人気の食べ物。本場の味は如何に?と、有名店をチェックして食べに行く人も多く、 大阪のグルメも大きな魅力となっています。
日帰り旅行もできちゃう福岡
ソウルから福岡空港までのフライト時間はたったの1時間! 日帰りや1泊2日の超短期旅行も可能な都市です。旅番組では、週末旅行をテーマに福岡がとりあげられることがよくあります。
ショッピングはやはり博多・天神エリアで、特に複合商業施設キャナルシティ博多を訪れる人が多いよう。また、福岡はバイヤーたちが頻繁に訪れる都市でもあり、彼らおすすめのスポットがブログやインスタを通して話題となることもあります。
中洲屋台街でラーメンや焼き鳥を味わうのも人気コース。赤テントが張られた韓国の屋台とはまた違う雰囲気に魅力を感じる人が多いよう。名所旧跡巡りも人気があり、特に大宰府天満宮は多くの韓国人観光客が訪れています。
スターバックスコーヒーの太宰府天満宮表参道店に立ち寄る人も。ここは数少ないスターバックスのコンセプトストアとして知られており、「和」を感じる建築デザインの店舗を背景に、映え写真の撮影をするインスタグラマーたちがいます。
車やバスで少し足を延ばし、別府・湯布院で温泉旅行というコースも人気です。自然を感じながらお湯につかったり、 土産物屋や食堂などが軒を連ねる湯の坪街道を散策したり。日本特有の雰囲気を満喫できる場所として、一度は行ってみたいスポットとされています。両親の誕生日を祝う旅行に、日本の温泉旅行を選ぶ人もたくさんいます。
ショッピングの旅なら東京
利用する空港にもよりますが、ソウルから東京はだいたい2時間10~20分ほどの距離。大阪や福岡と比べるとフライト時間が少し長くなりますが、それでも海外旅行先としては魅力的な近さです。
東京スカイツリーは東京を一望できるスポットとして韓国でも既によく知られており、スカイツリーをモチーフにしたグッズやお菓子は人気のお土産です。東京はショッピングを目的として訪れる人も多く、原宿、表参道、渋谷、お台場、銀座なども多くの観光客が一度は訪れる場所です。
一番人気の観光地は、何といってもやはり浅草。雷門の前での記念撮影は定番です。仲見世通りで日本の伝統小物などの雑貨ショッピングをしたり、ぜんざいや天ぷらそばなどの下町グルメを楽しむコースは、年齢を問わず人気があります。
一番近い海外のリゾート地、沖縄
ソウルから那覇空港までのフライト時間は約1時間40分。韓国から一番近い海外のリゾートとして多くの人が訪れます。年間を通して温暖な気候であるため、夏はもちろんですが、敢えてホテルや航空券が格安になるシーズンオフ・冬季の旅先とする人もいます。
一番人気があるスポットは、美ら海(ちゅらうみ)水族館。海が開けたロケーション、ジンベエザメやナンヨウマンタが悠々と泳ぐ迫力の巨大水槽、魚たちが泳ぐ姿を眺めながら食事を楽しめるカフェやレストランなどが印象的なよう。
その他、古宇利大橋(こうりおおはし)のドライブ、万座毛(まんざもう)など、沖縄の青い空と海を満喫できるスポットが人気なのは、言うまでもありません。パッケージ旅行や団体のツアーなどでは、首里城が定番スポットとしてコースに含まれています。2019年に首里城が火災で焼失した際、韓国でもニュースで大きく取り上げられ、ネット上では惜しむ声が多くあがりました。
沖縄の場合、体験型の旅行が目的の人も多く、ダイビングやマリンスポーツを楽しみに毎年通っているという人も。他にも、カップルには琉球ガラス体験、家族旅行では、ブルーシールアイスパークのアイスづくり体験等が好評です。また、観光地巡りよりも、ホテルステイを中心にのんびりとバカンスを過ごすという楽しみ方で沖縄を選ぶ人も。そういった人たちの中には、宮古島や石垣島など、離島で過ごす人もいます。
あの映画の、あの場所が人気な北海道
ソウルから新千歳空港までは約2時間20分。代表的な他の観光地と比べるとやや時間がかかりますが、銀世界が美しいロマンチックなイメージがある土地で、いつかは北海道に行きたいと考えている人はたくさんいます。
実際に訪れたことがある人たちは、本州とはまた違う生態系や恵まれた海の幸など、自然あふれる環境が気に入ってリピーターになることが少なくありません。ゴルフが目的で訪れる人もかなり多く、 空港でゴルフバッグ持参の人がたくさん並んでいる搭乗手続きラインは北海道行きだとすぐにわかるほどです。
旭山動物園、函館山展望台、登別温泉……などなど、韓国の人たちも名所といわれる場所は広く訪れています。そんな中、飛びぬけて人気の観光地があります。それは小樽。
実は韓国における北海道人気の裏には、岩井俊二監督の映画『Love Letter』の存在が! 韓国では99年に公開されましたが、その後何度もリバイバル上映されてきたほどの人気。現在も日本映画といえばこの作品を真っ先に思い浮かべる人が多いほど、誰もが知る超有名日本映画なのです。その舞台となった小樽は、注目度も格別。小樽を見てみたいから北海道に行くという人も多く、ロケ地巡りも未だ現役の人気コースなのです!
北海道土産として愛されているのは「白い恋人」。このクッキーは韓国の人たちも大好きで、北海道以外の地域を旅行しても、空港の免税店でどっさり買っていく人がたくさんいます。あげて間違いなく喜ばれる北海道のテッパン土産として、韓国でもよく知られています。