春節の民族大移動 30億人!?

アジア最大規模の鉄道客運駅・北京西駅。春節時期は大勢の帰省客で大混雑

春節休みは、旧暦の大晦日から一週間。今年2021年は2月12日が旧正月なので、2月11日~17日までが休日となります。春節時期は、故郷で春節を過ごす人たちの帰省ラッシュに、最近の旅行ブームが加わり、「春運(春節期間の旅客運送)」と言われる世界最大の大移動が起こります。

道路、鉄道、航空、水運など延べ30億人が大移動。特に、出稼ぎ労働者の春節の帰省にかける情熱はすさまじく、安価な鉄道の切符を手に入れるために、仕事を休んで駅の窓口に並んだり、予約サイトにくぎ付けになったり、希望の切符が買えず号泣したりする人は少なくありません。

今年2021年の鉄道利用数は、新型コロナ前の2019年と同水準の4億人。国はキャンセル料を免除するなどして、帰省や旅行計画の中止を促しています。
 

春節「空城」現象で、町の人口が半数に!?

普段は賑やかな北京の観光地・前門も春節時期は人がまばら

民族大移動が起きると、都市部からは人がいなくなります。これを中国語で「空城(空っぽの街)」と言い、毎年、春節空城トップテンが発表されます。順位の入れ替わりはありますが、ランクインするのは深セン、上海、北京、東莞、広州、蘇州、成都、仏山、杭州、鄭州の10都市。

普段は人がひしめき合う大都市が、春節期間は人口が半数近く現象し、町はひっそり静まり返ります。いつもは昼も夜も渋滞の道も春節の間だけは、うそのようにがらがら。まさに「空城」となります。

ちなみに、逆に人口が増える町のトップテンは、周口、阜陽、上饒、カン州、茂名、商丘、黄岡、信陽、衡陽、湛江です。
 

春節の爆竹・花火ゴミが数千トン!?

新年を迎える瞬間が爆音のピーク。まるで市街戦のような激しさ
新年を迎える瞬間が爆音のピーク。まるで市街戦のような激しさ

中国では春節に爆竹を鳴らしたり、花火を打ち上げたりします。大きな音と光に魔除けの効果があるとされ、春節には欠かせない伝統文化の一つです。日本でいえば、除夜の鐘のようなもので、その音を聞いて、新しい年の幕開けを感じるわけです。
 

ゴミは、清掃員が総動員で出動して回収

派手好きな中国人らしく、爆竹や花火の量は驚くほど大量。しかも、後片付けはせず、ゴミはほったらかしです。

近年は大気汚染や爆発事故の影響で、各地で禁止、制限されているため、ゴミはかなり減りましたが、一番多かった十数年前は、各都市で数千トンのゴミが出ていたんです。北京も十年ほど前は5000トン以上を記録していました。
 

お年玉1人十万以上!?

縁起の良い赤に金字のお年玉袋。お札を折らずに入れられる大きめサイズ

中国でお年玉として、1万元(約16万円)あげるというケースは特段めずらしいことではありません。しかし、これは成人となった子供が親に渡すお年玉で、「紅包(ご祝儀)」と言います。中国では、両親や祖母にもお年玉を渡します。親孝行ですよね。

子供に渡すお年玉は「圧歳銭」と言います。金額は様々ですが、数百元(数千円)から数千元(数万円)といったところ。その金額は年々増えていき、頭を悩ます人も少なくありません。

近年は、お年玉もキャッシュレス化。中国版ライン「WeChat(微信)」やキャッシュレス決済「アリペイ(支付宝)」の「紅包」機能を使ってやり取りされます。WeChatの紅包には200元の上限が設けられているので、渡すほうも受け取るほうも安心。2019年の春節にWeChatでお年玉のやり取りをした人は8億2300万人に達しました。
 

春節で年齢がプラス。満年齢と最大で2歳差!?

中国各地で開催される春節の縁日「廟会」。新しい年を祝う人々で賑わう

中国では満年齢を「周歳」と言い、数え年を「虚歳」と言います。90年代頃までは、数え年を言う人が多かったのですが、最近では満年齢が一般化しつつあります。

廟会の屋台。中国各地の軽食がずらりと並ぶ

それでも高齢者や地方ではまだまだ数え年を使う人が少なくありません。数え年は生まれた時点で1歳、年を越すと1歳年を取るので、中国では春節を迎えると1歳プラスされるわけです。

つまり、2021年2月11日生まれの子は、翌日2月12日が春節なので、誕生2日目で2歳となるわけです。まだ首も座らない赤ちゃんが2歳…… 満年齢が一般化している日本人にはちょっと理解しがたいですよね。