2021年、withコロナ時代に突入して初めてのお正月。例年なら帰省や新年会の予定が入る時期ですが、今回は多くの方が新様式の過ごし方を選択されたことでしょう。テレワークやオンライン飲み会など、2020年に広く受け入れられたアイデアは数多くありました。こうした新時代の変化の波は、意外なところにも及んでいるようです。
「お年玉のキャッシュレス化はアリなのか?」日本ファイナンシャルアカデミーが11月2日に全国の子を持つ男女300名を対象に実施した「キャッシュレスとお年玉に関する意識調査」の結果をみてみましょう。
5割超の親が「キャッシュレスのお年玉」に賛成
「お年玉のキャッシュレス化についてどのように思いますか?」という問いに対し、「とても良いと思う」と答えた人は10%、「まあ良いと思う」は41%。実に半分以上の親が、キャッシュレスのお年玉に対し肯定的な考えを示しました。
11月2日実施の今回調査ではこうした結果になったものの、2020年1月1日実施の前回調査で「とても良いと思う」「まあ良いと思う」と回答した人はあわせて計38%でした。約11カ月の間に10ポイント以上の伸びがみられます。
賛成の理由「衛生面」「帰省できない」コロナの影響
前問の回答理由をたずねたところ、「キャッシュレスのお年玉」賛成派で最多の23票を集めたのは、昨年も賛成理由として挙がっていた「支払いが便利」でした。次いで、今年からはコロナ関連での理由がランクイン。「非接触なので感染リスクを軽減できる」「帰省時会えなくても贈ることができる」といった声が聞かれたとのことです。
反対派では、「お金のありがたみ、価値がわからない」が他の理由を大きく引き離して1位に。2位は「伝統だから、情緒がない」だったほか、「セキュリティが不安」「キャッシュレスは使いすぎが心配」などキャッシュレス自体の利用を不安視する向きもありました。
実際にキャッシュレスであげるのは約1割にとどまる
上記2問の回答はコロナ禍による意識の変化が伺えるものでしたが、実際どれほどの人が「キャッシュレスお年玉」を選ぶのでしょうか? 「2021年のお正月、子どもにお年玉をどのようにあげますか?(親戚の子ども等含む)」という問いに「キャッシュレスであげる」と答えたのは9%と、賛成派51%という数字とは大きく離れた結果になりました。なお、前々回調査では4%、前回調査では7%だったため、微増傾向にあることがわかります。
また、お年玉をキャッシュレスであげる理由は「新型コロナウイルス対策として衛生面で安心だから」「帰省自粛で現金のお年玉を渡せないから」というコロナ禍ゆえの回答が同率で首位でした。
キャッシュレスの手段には、1位から順に「スマホQR決済 (PayPay・LINE Payなど)」、「プリペイド型電子マネー (nanaco・WAON・楽天Edyなど)」、「交通系ICカード (Suica・PASMO・PiTaPaなど)」が挙げられました。