Jリーグも移動は多い

新型コロナウイルスの感染拡大が止まらない。スポーツ界も例外ではなく、プロ野球選手や大相撲の力士に感染者が出ている。

サッカーJリーグは、6月下旬の再開から2試合が中止になっている。7月26日に行なわれるはずだったJ1リーグの名古屋グランパス対柏レイソル戦、8月2日に開催予定だったJ2リーグの大宮アルディージャ対アビスパ福岡戦が、PCR検査を受けた選手から陽性反応が出たことで中止へ追い込まれた。

Jリーグは6月27日のJ2リーグ再開から、近隣のクラブ同士で試合を行なってきた。”地域限定リーグ”のような運営で移動によるリスクを減らしてきたが、8月1日からは地域の枠を取り除いて全国的なリーグへ戻した。

J1リーグは18チーム、J2リーグは22チーム、J3リーグは18チームで争われており、北海道から沖縄まで38の都道府県にJリーグのクラブがある。サッカーのリーグ戦はホーム&アウェイを基本としており、J1とJ3なら全34試合の半分の17試合が、J2なら全42試合の半分の21試合が、アウェイへ移動しての試合となる。

さらに言えば、今シーズンは2月下旬から4カ月強の中断を強いられたため、通常より短い期間で全日程を消化しなければならない。このため、週1試合の消化では間に合わず、週2試合のペースで試合が組まれている。

もっとも試合数の多いJ2の場合、8月に7試合、9月に8試合が予定されている。そのぶんだけ移動の回数が増えてしまう、ということだ。プロ野球チームの移動が多いことは知られているが、Jリーグのクラブも決して少なくはないのである。
 

75パーセント消化でリーグ戦成立

PCR検査で陽性が出たチームの試合は、中止ののちに代替日程が組まれる。しかし、今シーズンは通常よりも厳しいスケジュールとなっているため、日程の余白を見つけるのは難しい。9月から10月にかけては台風や大雨による延期も予想されるため、最悪の場合は全日程を消化できないことも考えられる。

チームによって消化試合にバラツキが生じてしまった場合、果たしてリーグ戦は成立するのか。Jリーグは今シーズン限定の特例を設けた。リーグ戦については、以下を成立要件としている。

「それぞれのリーグにおける年間予定総試合数の75パーセント以上が開催され、かつ当該リーグのすべてのクラブについて年間予定総試合数の50パーセント以上が開催された場合に成立するものとする。なお、リーグ戦の成立は、リーグごとに個別に判定するものとする」

同一リーグ内のチームで消化試合数のバラつきがあっても、上記の要件を満たせばリーグ戦は成立し、順位が決定される、ということだ。

たとえば、J1で34試合すべてを消化して勝点65をあげたチームと、32試合消化で勝点60のチームがあったとする。勝点60のチームが未消化分の2試合に勝利すれば、勝点3×2試合で勝点6を上積みできる。両チームの順位は入れ替わるのだが、今シーズンに限ってはそれを許容しようということだ。
 

下部リーグへの降格はなし

その代わりではないが、降格と昇格の要件も通常とは異なる。

J1からJ2、J2からJ3への降格はない。消化試合数のバラツキが、降格という不利益につながらないようにするためである。

一方、J2からJ1、J3からJ2への昇格は、上位2チームとする。J2からJ1への昇格については、3位から6位チームなどが参加するプレーオフが実施されてきたが、今シーズンは行なわれないことになった。

新型コロナウイルスの感染拡大が今後も止まらず、各チームの消化試合数のバラつきが激しくなってきたら、「予定総試合数の75パーセント」に照らしてみるとわかりやすい。

J1とJ3の75パーセントは230試合で、1節9試合だから26節消化がひとつの目安になる。J2の75パーセントは347試合で、1節11試合なので32節が目安のタイミングだ。とにもかくにも、無事に試合が消化されていくことを願うばかりである。