今年こそはブレイクなるか? 甲子園のヒーローたちをチェック!
ほとんどのプロ野球選手はプロ入り前からアマチュア球界で名の知れた選手でしたが、その中でも特に注目されるのは高校時代。さらにアマチュア球界でも随一の人気を誇る甲子園大会に出場して活躍した選手となれば、プロ入り後も大いに期待されます。
ところが、いくら高校球界で活躍してもプロ入りして間もなく活躍するというケースは稀。中には「あの選手、今どうしているのかな?」というケースもまま見られます。そこで、甲子園を沸かせたあのヒーローたちの現在の様子を紹介します。
その1:清宮幸太郎(早稲田実業→日本ハム)
父はラグビー界のスーパースターである清宮克幸というスポーツ界のサラブレッドとして中学時代から注目された清宮幸太郎。そのパワフルな打撃で早稲田実業時代は高校通算本塁打数で史上最多となる111本という大記録を樹立。結果的に1年生のときのみの出場となった甲子園大会でも2本塁打を放つなど、スター性も抜群。2017年のドラフト会議の目玉選手として高校生選手としては史上最多となる7球団が競合した末、日本ハムへと入団しました。
プロ入り1年目は開幕一軍こそ逃したものの、5月に一軍に昇格すると53試合に出場して7本塁打を記録。そして2年目は開幕前に右有鈎骨の骨折というアクシデントがありましたが、前年よりも出場試合数を増やして81試合に出場し、前年同様に7本塁打を記録。3年目となる今季はレギュラー奪取が期待されます。
その2:小笠原慎之介(東海大相模→中日)
その清宮幸太郎が出場した第97回夏の甲子園大会で優勝投手となったのが当時、東海大相模のエースとして活躍していた小笠原慎之介。最速152キロの重い球質の直球とカーブを駆使した本格派のピッチングでプロも魅了。2015年のドラフト会議で中日に1位指名されて入団します。
ですが、プロ入り後は1年目のオフに受けた左ひじ遊離軟骨除去手術などの手術を受けるケースが多く、シーズンを通じて一軍に定着したことはプロ入り4年間で一度もなし。毎年コンスタントに勝ち星を挙げていますが、最多でも5勝まで。5年目となる今季、先発ローテーション入りはもちろん、自身初の2桁勝利を目指します。
その3:中村奨成(広陵→広島)
甲子園大会での本塁打記録と言えばなかなか更新されないアンタッチャブルレコードが多いもの。特に1985年に清原和博が記録した夏の甲子園大会での1大会本塁打記録5本は不滅の大記録とされていましたが…それを打ち破ったのが広陵高校のスラッガー、中村奨成でした。
大会ではあと一歩及ばず準優勝となりましたが、大会新記録となる6本塁打に17打点を記録するなど甲子園大会で一気に株を挙げた中村は地元球団である広島の指名を受けて見事にドラフト1位で入団。地元出身のスター候補の入団にファンは大いに沸きました。
しかし、入団当時から広島はリーグ3連覇を成し遂げる強豪チームということもあり、プロ入り後の中村は二軍で体力づくりに充てることがほとんど。その中で必死にアピールしましたが、現時点では一軍出場経験はゼロ。3年目となる今季こそ一軍昇格なるか注目です。
その4:オコエ瑠偉(関東第一→楽天)
最近の高校野球界ではハーフの選手の活躍も目立つようになってきましたが、その中でもインパクトがあったのは関東第一高校の主軸を務めていたオコエ瑠偉。甲子園大会では足の速さからくるバツグンの守備範囲で注目され、さらに打撃でも打率.333を記録してチームをベスト4にまで導きました。その活躍が評価されて楽天からドラフト1位の指名を得ます。
プロ入り1年目から一軍キャンプ、開幕一軍を経験してプロ野球選手として順調なスタートを切っていったオコエですが、プロ入り4年が経過した現在までに100試合以上に出場したこともなければ、通算打率も.219と低調な成績に終わっています。背番号を4に変更した今季はレギュラー定着なるかが注目されます。