共働き家庭で注意したい「税金」

共働き家庭が増えて、世帯収入は増えています。しかし、共働きだからこそ、注意したいお金のことをお伝えします。ここでは「税金」の注意点について詳しくご紹介しましょう。

夫婦共働きの場合、納めるべき税金が高くなります。なぜなら、日本の所得税は「所得が一定額を超えるとその超えた部分に対して高い税率をかける」 という超過累進税率方式だからです。

所得税額=(給与所得-所得控除)×所得税率-税額控除

所得税額は以上の式のように求めますが、ポイントは( )内の「所得控除」をいかに増やすかです。「給与所得」は収入額によって自動的に決まりますが、「所得控除」には様々な控除があるので、それらをフル活用すると節税効果が得られます。今回は会社員が活用できる所得控除をお伝えしますので、夫婦それぞれが所得控除をフル活用し、節税効果を高めていきましょう。
 

対応策①:住宅ローン控除

マイホームを検討しているなら、「住宅ローン控除」を活用しない手はありません。「住宅ローン控除」とは、住宅ローンを利用して住宅の購入、またはリフォームをした場合に利用できる制度です。具体的には、年末のローン残高の1%にあたる額を、約10年間にわたり、所得税から直接控除することができます。所得税で控除しきれなかった分は、住民税から控除することもできます。

初年度だけ確定申告が必要ですが、2年目からは金融機関から送られてくる残高証明書を会社に提出し、年末調整をしてもらうことで控除が受けられます。住宅ローンをそれぞれが組んでいるのであれば、それぞれが確定申告、年末調整することを忘れないようにしましょう。
 

対応策②:生命保険料控除&地震保険料控除

生命保険料控除とは、生命保険料などを支払っている場合に、その年の所得額に応じて所得控除を受けることができる制度です。

つまり、これは、国が、医療費や老後のお金に対するリスクを自分で備えている人には、本来納めるべき税金を減額してあげましょう、というものです。生命保険料控除の対象になる保険は、死亡保障、学資保険、医療保険、がん保険、個人年金などがあります(詳しくは、「生命保険料控除で「お金が貯まる仕組み」を作る技!」をご覧ください)。

地震保険料控除は、居住用の住宅や家財を保険の目的とした、いわゆる地震保険の保険料を払った場合に利用できる控除です。控除額は保険料の全額(最高5万円まで)です。

保険料を支払っている人がそれぞれ、年末調整等をするようにしましょう。
 

対応策③:医療費控除

医療費控除とは、1月1日から12月31日まで、本人あるいは生計を一(いつ)にする家族のために医療費を支払った場合、一定金額の所得控除を受けられることをいいます。目安としては10万円超医療費がかかった場合、医療費控除を受けることができますので、医療費の領収書やレシートは捨てずに1年間保管しておきましょう。

また、「セルフメディケーション税制」とは、健康の維持増進や、病気の予防のための取り組みを行っている人が対象となる医薬品を購入した場合、購入費の1万2000円を超える部分の金額(8万8000円を限度)を控除の対象にする制度です。対象となる医薬品が限られている点には注意が必要です。対象となる医薬品は、パッケージに「セルフメディケーション税控除対象」の表示があるので、確認してください。なお、セルフメディケーション税制を利用した場合には、従来の「医療費控除」が利用できなくなるので、注意してください。

夫婦共働きの場合、所得の多い方が医療費控除を申請すると節税効果が高くなります。
 

対応策④:確定拠出年金

確定拠出年金とは私的年金の一つで、その資金を運用し、損益が反映されたものが老後の受給額として支払われる年金です。拠出したお金は全額(上限あり)が所得控除となり、納めるべき税金を減らすには住宅ローン控除に続き、効果絶大となります。

勤務先がこの制度を取り入れている場合は企業型、勤務先にこの制度がない場合は「個人型確定拠出年金iDeCo」に加入します。夫婦それぞれ、勤務先に確定拠出年金があるかどうかを確認して、いずれかに加入するようにしましょう。
 

対応策⑤:ふるさと納税(寄附金控除)

「ふるさと納税」とは、自分が応援したい任意の自治体に寄付をするための制度のことです。控除額は寄付した合計金額から自己負担額の2000円を引いた金額になります。ふるさと納税で1万円寄付した場合の控除額は、8000円になります。更にふるさと納税を利用すると、寄付をした自治体から返礼品が届く場合もあるので、満足度が高くなります。

寄付額には所得に応じて上限があるので、夫婦それぞれ活用するほうが、節税効果は高まります。

会社員でも、これらの制度を家計に取り入れることで納めるべき税金を抑え、実質の手取りを増やすことができるようになります。納めるべき所得税額が減れば、住民税の納付額も連動して減ります。