学校じゃ教えてくれない!? 頭がよくなる勉強の「やり方」

テストの点数が悪いのも、勉強しないのも、テスト勉強のやり方を知らないからかも? テストの目的とテスト勉強のやり方を理解して、お金をあまりつかわずに成績アップを目指しましょう!!

「テストの点数が悪い」
「明日がテストなのに、全然テスト勉強をしない……」
 

などと嘆いていませんか。子どものテストの点数を上げるために最初にすべきこと、勉強を教えたり塾に通わせたりする前に“家でできること”、実は意外とあるんです。
 

そこで今回は、趣味は問題集探し、好きが高じて“お金をかけず手間要らず”で効果を生む家庭学習を追及中のライター大沢有貴子がご紹介します。
 

テストの目的、理解していますか?

まずは現状を知るために、子どもがどんなテスト勉強をしているか確認しましょう。
 

まずは小学生の場合。単元のまとめや学年末のテストの前に、「何をすればいいか分かんなーい」などと言ってませんか。漢字テストの前日に何をしていますか。ただひたすら漢字をノートに書いていたら要注意です。
 

中学生なら、実際のノートや問題集、テスト勉強の計画表に目を通して定期テスト前にどんな勉強をしているのかチェックします。
 

普段の様子を把握したら、お子さんとテストの目的を話し合いましょう。資格認定試験や選抜が目的の入試は別として、学校で行われるテストの目的は大きく分けて2つです。
 

  • テストに備えて勉強することで、学力を向上させる
  • テスト結果から苦手分野に気づき復習することで学力を向上させる


「テストは悪い点数を叱るためにするのではなくて、学力を向上させるためにやるんだよ」と子どもに伝えて、きちんと理解させる必要があります。
 

大事なことなのに、学校では教えてくれない?

それでは、学力が向上して点数も取れるようになる勉強のやり方を、学校は教えているのでしょうか。そもそも教えていない場合もありますし、教えていても子どもが理解できていない可能性もあります。
 

「塾に通っているから大丈夫」と油断するのは禁物です。「定期テスト対策はバッチリです」と宣伝しておきながら、歴代の生徒から入手した過去問題(以下、過去問)を解かせるだけの塾も存在します。過去問を解けば点数は取れるかもしれませんが、その場しのぎの対策ではテストの本来の目的である学力の向上につながりません。
 

「正しい」テスト勉強、3つの基本

学力が向上して点数が取れるようになるテスト勉強は、次の3つのプロセスが基本です。

  1. テストの範囲を把握して、テスト勉強の計画を立てる
  2. 理解していること、理解できていないことに分類する
  3. 理解できていないことを狙い撃ちして、効率的に学習する


1. テストの範囲を把握して、テスト勉強の計画を立てる

特に小学生男子にありがちな、テスト範囲どころかテストがいつ行われるのか分かっていない場合は、テストへの意識を高めることからスタート。テスト勉強の計画を立てるには、(2)を通して学習すべき量を知ることも重要です。
 

2. 理解していること、理解できていないことに分類する

まず、普段使っているワークやドリルをチェックしましょう。正解した問題は理解しているので省いてしまえば、勉強時間を減らすことができます。
 

漢字テストで「ここから出ますよ」とプリントが配られた場合は、直接書き込ませずにコピーするかノートを使うかにして、書ける字と書けない字を分けます。プリントに書き込まなければ、漢字練習した後に覚えたか覚えていないか試すことが簡単にできますね。徐々に子どもが一人でできるように、やり方を教えてあげましょう。
 

3. 理解できていないことを狙い撃ちして、効率的に学習する

現代っ子は、学校に部活に習い事、友だちと遊ぶことも忙しく時間がいくらあっても足りません。書いて覚える、聞いてつぶやいて覚える、見るだけで覚えられるなど、どんな暗記スタイルが向いているかは人それぞれ。成長の過程を知る親だからこそいいアドバイスもできますから、子どもに合った暗記スタイルを親子で考えることをお勧めします。漢字なら、ノートにただ書くのではなく、送りがなや熟語もお忘れなく!
 

気が進まない「復習」をラクにする技

テスト勉強というと新しい問題に取り組みがちですが、今まで間違えた問題をやり直すことで、理解できていないことを理解することが大切です。ラクに簡単にやり直せる「技」を教えてあげましょう。
 

たとえば、間違えた問題には付箋で目印をつけてやり直して、正解したらはがすルールを作るだけで達成感とやる気が出ますね。ノートをとる時に赤いペンを使えば、「赤シート」「赤下敷き」と呼ばれる赤い半透明の下敷きでの暗記に活用できます。スマホ時代の今は、専用のマーカーで線を引いて撮影すればスマホで勉強できる商品も販売されています。「技」も暗記スタイルも、新しいものや子どもに合ったものを親子で探したら楽しくていいアイデアが出てきそうですね。
 

正しいテスト勉強ができれば、チェックシート代などちょっとの出費でテストの点数が上がります。将来の受験勉強にも、習い事やスポーツを練習する際にも有効です。さらに社会人になって仕事を進めるときにも応用できますから、子どもが自分の人生を切りひらく力にもなります。
 

私たち親も忙しい毎日のなかで、子育ての効率を上げようとしがちです。学習面なら塾に丸投げしたくなりますよね。信頼できて頼れる塾と出会えたら(ここが重要!!)よいのですが、塾にお願いする前に家庭でできることもあります。ちょっと手間をかけて勉強について親子で考えることで、子どもが自分の勉強スタイルを早く確立したら、結果として効率がよくなりそうですね。
 

一方の親にとっては、子どもの自立へのサポートが、いずれは親離れしていく子どもとの貴重なコミュニケーションの時間になるはずです。

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