「けなげな女性」に心惹かれる夫、どう対処すればいい?
おしなべて男は「けなげな女性」に弱いといえるかもしれない。彼らのもつ「守ってやりたい、おれが何とかしてやりたい」男心が刺激されるのだろうか。
「かわいそうな女性」を放っておけない夫
「うちの夫、けなげな女性に弱いんですよね。私たち、高校時代の同級生だったんですが、昔からそうだった。私みたいな正反対の力強い女と結婚したものの、やはり理想はか弱いけなげな女なのかなと思うと、なんだか情けなくなりますね」
そう話してくれたのは、キミカさん(42歳)だ。結婚して15年、ふたりの子もいるが、夫には何度か浮気疑惑があった。最初は結婚して3年がたったころ。夫がフィリピンパブにはまり、若いホステスの女性に入れあげたときだ。
「入れあげたといっても、小遣いの中でせっせと店に通ったのとボーナスの中から10万円を彼女にプレゼントした程度なんですが。でも10万円あったら子どものために何かできるでしょう。だから腹が立ってたまりませんでした」
夫は、「ただ家族にひたすら仕送りしている彼女が気の毒だっただけ。いっさい男女の関係はない」と言い張った。半信半疑だったが、そのときは夫を信用するしかなかったという。
その後も「街で出会った家出中の女子高生に援助した」こともある。そのときばかりは「もし関係があったら、私は警察に直行するからね」とキミカさんは言った。夫は「かわいそうだっただけ。絶対に手も触れていない」と断言した。
今はシングルマザーと親しくなって
そんな夫は今、下の子が所属するサッカーチームの世話役をしている。
「近所のママ友に聞いたら、やはりサッカーをさせているシングルマザーのT子とうちの夫が親しい、と。練習を見に行ったら、確かにそのT子、夫の好きなけなげで薄幸そうなタイプなんですよね」
暑いからとわざわざ冷たい水を買って彼女に渡したりしている、とスパイのようなママ友から報告も受けている。
「このままだと噂になるし、まずいなと思って、先日、夫に釘を刺したんですよ。T子と噂になってるよって。そうしたら夫は『彼女はシングルマザーでがんばって昼も夜も働いて、子どもにサッカーをさせているんだぞ。もう少し思いやりをもてよ』と珍しくキレたんですよね。これはもしかしたら、少し本気になりかかっているのかなと今は注意深く見ているところです」
ひとりでがんばる女性、身を粉にして働きながら子どもを育てる母親。もちろん大変なのはわかるが、過剰な思い入れは夫の性格によるものか、惚れかかっているのか……。
「慌てず騒がず、どっしりしながら深入りを阻止するつもりでいますが、日曜になるといそいそ出かけていく夫を見るのがストレスになりつつあります。なるようにしかならないですけどね。そんなにけなげな女が好きなら、どうして私と結婚したのかと言いたいですよ」
やってられない……という表情で彼女は話した。