近くにいたほうがいいカップル、離れていたほうがいいカップル
恋愛でも結婚生活においても、「いつでも一緒にいたい」カップルと、「離れていたほうがうまくいく」カップルがいる。それぞれの相性もあるだろうし、組み合わせによっては自分のスタンスが変わることもあるだろうが、お互いの距離のとり方は、男女関係において思っている以上に重要なのかもしれない。
ずっと一緒にいたい派
「恋愛段階では、できる限り一緒にいたいと思います」
そう話すのは、マキさん(33歳)だ。これまで「人並みに」恋愛してきたが、つきあうと決めたら時間がある限り、一緒に行動してきた。
「一緒にいたがる人とつきあってきたという側面もあります。だってお互いに好きなんだから、一緒にいたいと思うのは当然じゃないですか? 私は大学時代からひとり暮らしだから、好きになると相手が転がり込んでくることも多かった」
確かに、つきあうとすぐに生活をともにしたがるタイプは一定数、いる。
「私が出張していたとき、彼には1日に3回はメッセージするねと約束しました。彼が出張するときもそういう約束をしてた」
ただねえ……、と彼女は顔を曇らせる。
「今までの例でいくと、だんだん彼のほうがそれに飽きてくるというか、うっとうしく思うようになるみたいですね。それをうっとうしく思わない男性を、今、探しています」
一緒にいればいるほど愛情が増していくのだから、とマキさんは断言した。
適度な距離感で
一方、どんなに好きでも適度な距離感をもってつきあいたいと願う女性もいる。マナミさん(32歳)が、これまで恋愛を終わらせてきたのは、だいたい、相手が必要以上に生活に踏み込んでくるからだという。
「好きだから一緒にいたいのはわかるけど、私には私の生活がある。家で仕事をしたいときもあるし、友だちと遊びに行きたいことも。つい先日、3年つきあって別れた彼とは結婚も考えていたんですが、けっこう束縛する人だったんですよ。このまま結婚したらエライことになると思い別れました」
週末は予定があるというと、誰とどこへ行くのか、何時頃帰るのかと必ず聞かれたという。
「あなたは私の親なの? 私は未成年?」とキレたこともある。ただ、彼としては心配しているのと、一緒に過ごせる時間がないかどうかの確認に過ぎないのだそうだ。
「それでもなんだかうっとうしかった。友だちは『いい人だと思う』と言ってくれたけど、結婚してからも、毎日、いろいろ報告しなければいけないのかと思うとうんざりしちゃって」
結婚したら、ある程度、時間が制限されるのはお互いさまだ。だが、相手にすべてを報告しなければいけないのか、自分に行動の自由はないのかとマナミさんは悩んだ。それを「束縛」と受け取ってしまう自分がいけないのかとも感じている。
「ただ、どうしても精神的に、また生理的に『誰とどこへ行くの?』を受けつけることができないんです。ずっと一緒にいたらふたりきりの世界から抜けられない。私はつきあっているときからお互いの友だちを交えて会うなど、もっとオープンな関係でいたいし」彼女の迷いはまだまだ続きそうだ。