ブラジル、ロシアとワールドカップを現地観戦し、今年1月のアジアカップもUAEで現地観戦。そこには同じ苦労や喜び、悔しさを味わった多くのサポーターがいた。
点を取ればハイタッチをし、点を取られれば鼓舞しあいピッチに声を送るサポーター達……でもふと思う。「この人たち仕事なにしているんだろう」。
“沼にハマった”サポーター達
W杯の現地観戦はとてもハードルが高い。ブラジルやロシアの、しかも地方都市で試合が開催されるとなると、旅慣れてない人は中々一歩を踏み出せない場合が多い。また長期滞在して多くの試合を観戦した方がコスパがいいというのも、普通の会社員にとってはネックになってくるはずだ。
それでも「一生に1度くらいW杯を生で観たい」と一念発起して、有給を取ったり、仕事を辞めたりして旅立つ。すると現地で味わうのが国ごと祭りに浮かれたような雰囲気、選手の人生を賭けたような熱い試合、サポーター同士で一丸となって応援する空気感……とにかくW杯に魅せられてしまうのだ。そうして気づいたら毎大会見に行くようになってしまう、いわゆる“沼にハマった”状態に陥るのだ。
日本人サポーターって何してる人が多い?
アジアカップでUAEにいたたくさんのサポーターの多くはリピーター。日本から訪れたサポーターはロシアやブラジルを経験した"沼にハマった人"がほとんどで、あとはUAE、もしくは近郊の国に在住の日本人だった。
現地観戦しているサポーターにお仕事を聞くと、一番多いのは「社長・個人事業主」。休みの融通が利く、現地でも仕事ができるから海外に長期滞在できるそう。
そして次に多いのが旅人や留学生。旅の途中でお祭りがあるから行ってみようといった感じだ。現地観戦の際の仕事の融通が利くためサポーター仲間が社長をしている企業に勤めている人もいた。
このように現地には経済的に両極端の日本人が集まることが多く、収入的に中間層の人が少ない印象だ。
想像通り?お金に余裕がある方の楽しみ方
前者は現地の高級ホテルに泊まったり名産を食べたり、W杯以外でその国自体を楽しむ。毎回W杯を観戦しているような人は旅慣れているため、お金の使い方も贅沢でありながら無駄がないのだ。
ある方は飛行機はあえて成田への直通便を使わず、割安のヨーロッパ経由の便を予約。ヨーロッパでトランジットの合間にブンデスリーガを観戦して帰国した話は、その旅行テクニックに鳥肌が立った。
レベルが高すぎる!旅人の楽しみ方
旅人の旅行もすごい。ブラジルW杯の時には、コロンビアからピラニアを釣って食べながらアマゾン川を20日ほどかけて下って入国した強者がいた。
ロシアW杯の時は、仲間数人と現地で車を借りて、街から街へと移動し、飛行機移動では到底無理な試合数を観戦したという。これも旅慣れた方々のなせる技だ。
どんな状況でも楽しい!貧乏旅行での楽しみ方
もちろんお金がなくても、テクニックがなくても海外観戦は楽しめる。街を歩くのにはお金はかからないので、観戦以外でもお祭りの雰囲気を楽しむことはできる。また、アジアカップを例にとると、チケットがグループリーグなら最安席で750円ほど。決勝ですら4500円で観戦できるので、たくさん観戦することができる。(ちなみにW杯は最安席で1万円程度)
また旅慣れた方に相談しやすいSNSなどのコミュニティもあり、多くの有益な情報も共有してくれるので、興味がある方は是非先輩サポーターを頼るのがいいだろう。