女にはわからない、男の世界!?
夫が風俗に通っているらしい。そうわかったとき、妻はどうしたらいいのだろうか。いったい何に対して不快感を覚えるのか、一歩踏み込んで考えてみるのも悪くないようだ。
思わず頭に血が上った理由とは
「私は夫のスーツのポケットから"お得意さま割引券"を見つけたとき、カッと頭に血が上りました。前から疑ってはいたんですけどね」
サユリさん(40歳)がその割引券を見つけたのは半年前。3歳年上の夫と結婚して5年、4歳の子がいる。カッとなったとき、彼女はなぜ頭に来ているのだろうとふと思ったそうだ。
「調べてみたら、風俗といってもどうやら本番はナシの店らしい。それでもやはり不快なのはなぜなのか。夫が他の女性と何らかの形で肉体的接触をしているからか、あるいはそんなところにお金を使うくらいなら子どもや私のために何かしてよと思っているからなのか。考えてみたけどわからないんです」
そこで彼女はそれを夫にぶつけてみた。あなたが風俗に通っているのが不快なんだけど、と。そして不快の理由がわからないんだけど、とも言ってみた。
「ついでに、私が女性用風俗に行ったら、あなた、どう思う?と尋ねてみたんです。『オレは別にいいよ、あなたが楽しければ』それが夫の答えでした。夫にとっては風俗って、遊園地に行くようなものらしいです。ふうんと言ったら、『やっぱりイヤ?』と聞かれ、イヤだと答えました。すると夫は『わかった。行かない』と。たかが遊園地に行くくらいのことで妻に不快な思いはさせたくない。だったら遊園地には行かないということみたいです」
わかったようなわからないような……。ただ、その後、夫は「どうしても行きたくて行くわけでもない。なんとなく仕事でストレスがたまったとき、つい足が向いてしまうんだ」と白状したそう。
夫婦で出かける時間を増やす
その後、サユリさんは「夫婦で出かける時間を作りたい」と夫に提案した。サユリさんも契約社員として働いているため、日頃から夫婦の時間があまりにも少なかった。彼女もストレスの行き場がなかった。
「夫の妹がバツイチで独身なので、月に2回くらいうちで子どもと遊んでもらうことにしたんです。彼女の予定と私たちの予定をすりあわせて、平日だったら夜2時間くらい。その間、私と夫は近所の居酒屋でデート。ふたりきりの時間を過ごし、そこでいろいろな話をするとリフレッシュできるんですよね」
そうしているうち、彼女は夫に対して大らかな気持ちになっていった。
「あるとき、行きたければ遊園地に行ってもいいよと言ってみたんです。遊園地には遊園地ならではの楽しさもあるのだろうから。そうしたら夫は、『遊園地は卒業した』って。『大人だから、妻にもう一度恋をする』と。のろけているわけじゃないんですが(笑)、正直に話ができる夫婦になれてきているような気がしました」
夫婦だからこそ、同じ家に住んでいるからこそ、「わかっていると思わずに、話をすること」「ふたりの時間を大切にすること」は重要なのかもしれない。