日本代表11月のテストマッチ、注目は「センターバックのプレー」!

11月16日にベネズエラと、同20日にキルギスとテストマッチを行う日本代表のメンバーが、7日午後に発表された。ロシアW杯後に就任した森保一監督のチームはフレッシュな攻撃陣がウリだが、今回の2試合は守備の中心となるセンターバックに注目が集まる。

「NMD」だけじゃない!11月のテストマッチ、注目は?

11月16日にベネズエラと、同20日にキルギスとテストマッチを行う日本代表のメンバーが、7日午後に発表された。ロシアW杯後に就任した森保一監督のチームはフレッシュな攻撃陣がウリだが、今回の2試合は守備の中心となるセンターバックに注目が集まる。
 

長友の離脱で山中にチャンスが

ベネズエラ、キルギスとのテストマッチに挑む23人のなかで、初招集は2人だ。横浜F・マリノスの山中亮輔、鹿島アントラーズの鈴木優磨である。
 

山中のポジションは左サイドバックで、10月のウルグアイ戦ではベテランの長友佑都が起用された。ところが、ガラタサライ(トルコ)でプレーするこの32歳が肺気胸を患い、10月下旬から戦線を離脱している。このため、Jリーグで好調な山中が招集された。
 

山中は93年4月生まれの25歳で、日本では希少な左利きの左サイドバックだ。森保監督のもとで存在感を高めている中島翔哉や南野拓実と同じく、16年リオ五輪世代である。左サイドのポジションなら柔軟にこなし、中盤でもプレーできる。シーズンを通して攻撃力をアピールしてきた意味でも、順当な選出と言える。
 

昨年のクラブW杯でゴールを決め、雄叫びをあげる鹿島FW鈴木優磨(写真:日刊スポーツ/アフロ)

鈴木はプロ4年目の22歳で、今シーズンはJ1リーグで自身初の2ケタ得点をマークしているストライカーだ。力強さと高さを兼ね備え、強気なメンタリティは点取り屋らしい。
 

森保監督のもとで戦った過去3試合で、FWとしてピッチに立ったのは大迫勇也(ブレーメン/ドイツ)、小林悠(川崎フロンターレ)、浅野拓磨(ハノーファー/ドイツ)、川又堅碁(ジュビロ磐田)、北川航也(清水エスパルス)の5人だ。
 

そのなかで、ロシアW杯のベスト16入りに貢献した大迫は、4-2-3-1の1トップの最有力候補だ。この28歳が取り替えの効かない選手となっている一方で、2番手以降の序列は定まっていない。浅野が所属先でコンスタントに出場しておらず、小林が負傷をしている状況下で、今回は鈴木にチャンスが巡ってきたわけである。
 

吉田のパートナーは誰に?

今回の2試合は、来年1月早々に開幕するアジアカップへ向けた最後の活動だ。アジア王者を決定する同大会のメンバーは、7日に発表された23人がメインになると考えていいだろう。森保監督の就任後は日本代表に選ばれていない香川真司(ドルトムント/ドイツ)、岡崎慎司(レスター/イングランド)、乾貴士(ベティス/スペイン)らは、アジアカップに出場しないことになりそうだ。
 

先のロシアW杯に出場し、まだ森保監督のもとでプレーしていない選手の招集があるとしたら、センターバックになるだろう。
 

森保監督はここまで4バックで戦っており、2人のセンターバックのうちの1人は吉田麻也で確定だ。14年のブラジルW杯に続いてロシアW杯でもレギュラーだった彼は、新チームのキャプテンに指名されている。指揮官の信頼は厚い。
 

吉田のパートナーは流動的だ。
 

注目はセンターバックだ。左から昌司(写真:JFA/アフロ)​​​、槙野(写真:森田直樹/アフロスポーツ)、吉田、冨安(写真:森田直樹/アフロスポーツ)、三浦(写真:JFA/アフロ)

ロシアW杯メンバーの槙野智章(浦和レッズ)、23歳の三浦弦太(ガンバ大阪)、20歳の冨安健洋(シントトロインデン/ベルギー)の3人がピッチに立ってきたが、ワールドカップで吉田とコンビを組んだ昌子源(鹿島アントラーズ)が招集されていない。7月下旬にケガをしたため、9月、10月の日本代表の活動には参加できなかったのだ。
 

10月下旬の戦列復帰後は、確実にコンディションをあげている。今回も招集は見送られたが、来月11日に26歳の誕生日を迎える昌子は、4年後のカタールW杯でも中心となるべき選手だ。
 

森保監督の日本代表では、中島、堂安、南野の“攻撃の三銃士”が注目を集めているが、ベネズエラ、キルギスとの連戦ではセンターバックに注目だ。このポジションに誰が起用され、どんなプレーを見せるのか。それによって、森保監督の構想が固まることがあれば、再考を迫られることもあるのである。

 

◆招集メンバー

GK
東口順昭(ガンバ大阪)
権田修一(サガン鳥栖)
シュミット・ダニエルベガルタ仙台)

DF
槙野智章(浦和レッズ)
吉田麻也(サウサンプトン/イングランド)
佐々木翔(サンフレッチェ広島)
酒井宏樹(オリンピック・マルセイユ/フランス)
山中亮輔(横浜F・マリノス)
室屋成(FC東京)
三浦弦太(ガンバ大阪)
冨安健洋(シントトロイデンVV/ベルギー)

MF
青山敏弘(サンフレッチェ広島)
原口元気(ハノーファー96/ドイツ)
柴崎岳(ヘタフェCF/スペイン)
遠藤航(シントトロイデンVV/ベルギー)
伊東純也(柏レイソル)
中島翔哉(ポルティモネンセSC/ポルトガル)
南野拓実(ザルツブルク/オーストリア)
三竿健斗(鹿島アントラーズ)
堂安律(FCフローニンゲン/オランダ)

FW
大迫勇也(ベルダー・ブレーメン/ドイツ)
鈴木優磨(鹿島アントラーズ)
北川航也(清水エスパルス)
 

◆試合スケジュール

キリンチャレンジカップ2018

  • 11月16日(金):対 ベネズエラ代表(大分スポーツ公園総合競技場)
  • 11月20日(火):対 キルギス代表(豊田スタジアム)
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