夏ドラマは心を動かす、女優の新しい魅力たっぷり!

今、視聴者を魅了しているのはコメディエンヌとフレッシュな女優力。2018年夏ドラマはキャストの人気だけでなく、おもしろい作品が目白押しです。気軽に観てみると、あなたのツボにハマる痛快作がみつかるかも?

ファッショナブルだとかおしゃれなライフスタイルだとか、そんな憧れを主人公に投影することよりも、私たちの心を大きく動かしてくれる主人公を求める時代。切磋琢磨しながら成長していく演技に目を見張ることもあります。今回はヒロインたちのそんな女優力に注目してみましょう。
 

この夏注目!コメディエンヌの光る演技

まずは、夏ドラマのカラッと明るいコメディエンヌの新鮮な演技から! コメディはちゃんと台詞が視聴者に届かないとおもしろさが伝わりづらくなりますし、空気づくりに失敗すると視聴者は白けてしまいます。とても難しいジャンルですが、この夏は気が付けばクスッと笑って心を温かくしてくれるヒロインが大活躍しています。

■泣いて笑って私たちの心を豊かにする! 綾瀬はるか/『義母と娘のブルース』

『義母と娘のブルース』/【出典:Amazon】

コメディエンヌとして定評のある綾瀬はるか。いつの間にか彼女の演技に大笑いし大泣きしていることも多く、そのさりげなさと奥深さは格別です。

『JIN-仁-』『八重の桜』で見せた志の強さ、『白夜行』『わたしを離さないで』の複雑な生い立ち、『ホタルノヒカリ』『きょうは会社休みます。』のピュアな恋心、『奥様は、取り扱い注意』『精霊の守り人』でのアクション……。これだけ幅広く演じる実力派なのに、力みのない自然体であることに驚きます。

まじめ過ぎる元キャリアウーマンの正義感と抑えた表情の向こうに見える愛情の深さに胸がジンジンする『義母と娘のブルース』は、新しい綾瀬はるかの魅力がわかる名作。まだ観ていない方はぜひご覧下さい。

■表情と声の豊かさがチャーミングで気持ちいい!広瀬アリス/『探偵が早すぎる』

『探偵が早すぎる』/【出典:Amazon】

遺産相続を決意し命を狙われる女子大生の十川一華(広瀬アリス)と彼女を守る探偵の物語『探偵が早すぎる』。

表情がコロコロ変わるキュートなコメディエンヌは多いものの、おっさん声もギャーギャー声も披露してくれる心意気はまさに本物。笑えます!

『正義のセ』や『わろてんか』で成長を見せる彼女の、さらに磨きがかかった演技は新鮮。似ていると言われる家政婦役の水野美紀とのおかしな化学反応も存分に楽しめます。


■悩める女子の怒れる瞬間がおもしろすぎる!川口春奈/『ヒモメン』

『ヒモメン』/【出典:Amazon】

CMのコメディエンヌぶりが印象的な川口春奈の魅力を堪能できる『ヒモメン』。働かない彼に振り回される看護師・ゆり子をキュートに演じています。

「このままでいいのだろうか」と繰り返し自問自答する日々。深夜に舞い降りて来る「正論」に目覚めるものの、彼の寝顔を見ては瞬く間にそんな思いは消去されるおかしさが、なんとも頼りないかんじでたまりません。しかし、2人の未来が危ういときには、強くしっかり主張できるゆり子が登場。その時放つ彼への強いもの言いは必見です。

マンガのドラマ化には賛否両論ありますが、軽やかに演じてしまう俳優陣の努力が光る作品は素敵。土曜の深夜は笑いましょう。

■夏にはじける!炭酸のさわやかさ 土屋太鳳/『チア☆ダン』

『チア☆ダン』/【出典:Amazon】

チアダンスで全米制覇を夢見る女子高生たちを描いた『チア☆ダン』。チームのメンタルはもちろんフィジカルの強さもしっかり伝わり、努力の軌跡が画面に映る、好感度の高い青春物語です。

フワッとした雰囲気と芯の強さのコントラストが彼女の魅力。カラッとした爽やかさ×おとぼけのギャップに、笑いがこぼれる優しいコメディエンヌと言えます。フワッとした雰囲気を支えるのが、力強さとしなやかさ。『るろうに剣心』でのアクションもクールでしたが、今回のチアダンスは、まさに彼女らしいキラキラ感が観ている私たちを元気にしてくれます。
 

フレッシュな演技の力強さも見逃せない!

人気を集めているコメディエンヌだけでなく、夏ドラマでは成長著しいフレッシュな若手の女優力にも注目。心をグッとつかまれるような彼女たちの魅力を味わってみましょう。

■新鮮すぎる演技で魅了 清原果耶/『透明なゆりかご』

アルバイトの看護助手・青田アオイを演じるのが清原果耶。13歳の時に演じた『あさが来た』のふゆに胸がキュンキュンした方も多いでしょう。

今回は、私たちにも想像できない複雑な思いを、見事に表現。幼い命に直面する厳しい現場、産科医の限界や正義感だけでは解決できない社会のシステムに対して、湧き上がる言葉にできない悔しさや情けなさを、丁寧に丁寧につくりあげていくセンスは圧巻です。


■時代を生き抜く自然体の力強さ 松本穂香/『この世界の片隅に』

『この世界の片隅に』/『出典:Amazon』

戦時中の広島を舞台に、時代を懸命に生きる人々を描いた『この世界の片隅に』。実力派の俳優陣のなか、主人公を演じているのが21歳の松本穂香です。

大きく背伸びをしない演技と、激しさで迫らないやわらかさに引き込まれる視聴者も多いのではないでしょうか。彼女の「匂い」が画面の向こうにフッと立ち込め、世代を問わず、視聴者を温かい気持ちにしてくれます。物語の展開を想うと心が痛みますが、しっかり見守りたい作品に仕上がっています。


そのほか、『恋のツキ』に主演、『健康で文化的な最低限度の生活』にも出演している徳永えり、『恋のツキ』『この世界の片隅に』の伊藤沙莉、春にスタートした『半分、青い。』の清野菜名などグングン評価を上げている3人の演技も見どころ。

また、『グッド・ドクター』で、主人公の研修医を理解し懸命にサポートする小児外科医を演じる上野樹里や、『dele』でクールな弁護士を演じる麻生久美子ら、固定観念をつくらせず常に新しい顔を見せる女優力からも目が離せません。女優百花繚乱の夏、ぜひ堪能してください。
 

Lineで送る Facebookでシェア
はてなブックマークに追加

注目の連載

  • 恵比寿始発「鉄道雑学ニュース」

    東海道新幹線の「個室」が100系以来、四半世紀ぶりに復活! 「どこに設けられる?」JR東海に聞いた

  • 「婚活」の落とし穴

    「男らしさ」がしんどい若者たち。「女性より稼いで当然」「デートもリードすべき」と言われても

  • ここがヘンだよ、ニッポン企業

    危機管理のプロが警告! 中学受験で“御三家”を目指す親子が知っておくべき「学歴エリートの落とし穴」

  • 世界を知れば日本が見える

    深刻な少子化に苦しむ「中国」と対照的に、今こそ「一人っ子政策を導入すべき」といわれる2つの国とは