カローラが最も意識する車種は?
「初代コネクティッドカー」を謳う新型トヨタ・クラウン、カローラ・スポーツが6月26日、同時に発売された。両モデルともに、「初代コネクティッドカー」を謳うのが特徴で、両車ともにトヨタの歴史を支えてきた伝統ある“ビッグネーム”でもある。
初代が誕生してから今年で52年目を迎えるトヨタ・カローラは、日本のモータリゼーションを牽引してきた1台だ。日本のみならず、世界150カ国以上の国や地域で販売され、社名の「TOYOTA」よりも車名の「COROLLA」の方が有名な地域もあるという。
世界累計販売台数は4600万台を超えているカローラだが、先代、新型モデルともに、とくに走りの面でトヨタが意識しているのが、同じCセグメントのフォルクスワーゲン(VW)・ゴルフだという。現在のVWゴルフは、Cセグメントのベンチマーク(指標)と自他ともに認めるところで、 ハイレベルな走行性能こそがゴルフの強みなのだ。
なお、トヨタを抜いて世界一の自動車メーカーになったフォルクスワーゲン。主力モデルのゴルフは、39年で3000万台を達成している。カローラもゴルフも世界を代表する乗用車と言っていいだろう。
ハッチバックのカローラ・スポーツが第1弾
新型カローラも、ハッチバックを主力とするVWゴルフに対抗するためか(ワゴンのヴァリアントなどもあるが)、ハッチバックのカローラ・スポーツから投入された。
ハッチバックの特徴は、スポーティで若々しいスタイリングに仕立てやすく、史上最大の若返り、変革をアピールするには、絶好のボディタイプともいえるだろう。
プラットフォームは、プリウス、C-HRに続く「TNGA(GA-C)」。TNGAを得たことで、スポーティかつ上質な走りを実現。さらに、ワイド&ローのスタイリング、ダッシュボードの高さを抑えたことで、良好な視界を確保するなど、デザインと運転のしやすさを獲得している。
パワートレーンは、C-HRにも積まれている1.2Lの直噴ガソリンターボで、10速スポーツシーケンシャルシフトマチック(CVT)が組み合わされている。さらに、1.8L+モーターのハイブリッドを設定し、34.2km/Lというカタログ燃費を達成。さらに、最新世代の6MTを設定するなど、走りを楽しみたい層にもアピールする。
「初代コネクティッドカー」を標榜するカローラ・スポーツ
そのほか、最新の安全装備パッケージの「トヨタ・セーフティ・センス」を全車に標準装備しているほか、DCM車載器を全車標準装備することで、ディーラーオプションのナビを選択することで、「コネクティッドサービス(T-Connectサービス)」の利用が可能になる。一部機能や性能はクラウンから絞り込まれているが、走行アドバイスやオペレーターサービス、スマホ・アプリの「LINE」を使った目的地設定などに対応している。