勝ち上がりの目安は「1勝1分1敗以上」

日本代表
ロシアのキャンプ地、カザンにて練習する日本代表(写真:AFP/アフロ)

日本のロシアW杯は、おそらく28日まで希望がつながれる。


W杯のグループリーグを展望するにあたって、誰もが重視するのは初戦である。4カ国による総当たりのグループリーグで、決勝トーナメントへ進出できるのは上位2カ国だ。勝ち上がりの目安となる勝点は、少なくとも「4」になる。具体的には1勝1分1敗以上の成績だ。
 

「黒星スタートは厳しい」は本当?

では、なぜ黒星スタートでは厳しくなるのか。日本のスケジュールを例に説明していこう。


日本は19日にコロンビア、24日にセネガル、28日にポーランドと対戦する。コロンビア戦を終えた日本は、20日から23日までの4日間でコンディションを整えつつ、セネガルの分析に基づいた具体的な対策に取り組む。ベースキャンプ地から試合が開催される都市までの移動も考えると、時間的にはかなりタイトだ。


もしコロンビアに負けた場合は、敗因に基づいた修正をしなければならない。ただでさえ時間が短いうえにやるべきことが増えると、「第1戦の反省点は修正できたが、第2戦用の対策をやりきれなかった」といった事態に陥りかねない。つまりは、2戦目の結果に悪影響が及ぶことになる──それが、初戦を重視する考え方の核である。チームが勢いをつかむ、選手が自信を持つといった精神的な効果も、初戦の勝利にはあるだろう。
 

黒星発進からグループ2位に食い込んだチームも

こうして、初戦に負けたらベスト16入りが苦しくなるという見立ては、なかば定説と化していた。


ところが、14年大会では例外的なケースが出現する。ギリシャ、ウルグアイ、ナイジェリアの3チームが、黒星発進から2位に食い込んだのである。コートジボワールに初戦で敗れ、3試合で大会を去った日本のような国ももちろんあった。ただ、「初戦を取らなければ勝ち上がれない」と、自分で自分を縛りつけるような思考は取り除いてもいいだろう。
 

日本はチャレンジャーの立場だが…

何よりも、日本はチャレンジャーの立場である。「この相手からは勝点1でいい」とか「この相手からは勝点3を取らなければならない」といったように、対戦相手によって勝点を計算できる立場ではない。


日本がコロンビアに勝ち、セネガルがポーランドに負けて第2戦を迎えたら、試合前の心理では日本が優位に立つ。セネガルは負ければジ・エンドで、日本は引分けも受け入れられるという状況だ。


だからといって、引分け狙いの戦いで90分を押し通すのは難しい。相手の良さを消しながら自分たちの良さを出すという作業は、どの試合も変わらないのだ。


第2戦までに勝点1をつかんでおけば、ポーランドとの第3戦に臨みはつながる。それが簡単とは言わない。だが、グループリーグ突破よりもハードルは下がる。日本のW杯予選突破の希望が、28日の最終戦までつながっていく可能性は抱けるのだ。