2017年ヒットの「ノート」に続くか!?
2017年のコンパクトカー・ナンバー1に輝いた日産ノートは、2012年9月発売と決して新しいモデルではなく、現在の国産コンパクトカーの中でも古株に入る。
それでもコンパクトカー販売台数で1位になったのは、2016年11月のマイナーチェンジを機に加わった「e-POWER」の貢献度が非常に大きく、発売後のデータでは8割近くがe-POWERを占めていて、登場から約1年3か月が経った現在でも、ノートにおけるe-POWER人気は健在だ。
そんな人気の「e-POWER」をミニバンのセレナに搭載し、3月1日より全国一斉に発売すると日産は発表した。「e-POWER」搭載車としてはセレナが第2弾となる。
給油できれば電池切れの心配が不要
e-POWERは、電気自動車(EV)のようにモーターで走行するものの、発電用にエンジンを搭載する、所謂ハイブリッド方式の一種だ(ただし、通常のハイブリッドとは異なり、エンジンによって駆動することはない)。ガソリンで発電をするため、リーフのような大容量バッテリーを搭載した純粋な電気自動車(EV)と違って、給油できればEVについてまわる電池切れの心配が要らないわけだ。
居住性や積載性を犠牲にしないパッケージングも美点
e-POWERはノートもそうだが、前席の座面下にかさばるバッテリーを搭載することで、室内や荷室スペースを犠牲にせずにEV化(シリーズハイブリッド化)できるという利点がある。
セレナe-POWERも1列目下にバッテリーを配することで、箱型ミニバンに求められる居住性や積載性を確保しながら、モーター駆動による力強い発進加速性や高い静粛性、さらにはアクセルとブレーキペダルの踏み替えを抑制する「e-Pedal Drive」といった制御を盛り込んでいる。
ミニバンに対応するためにe-POWERが強化された
別の機会に、テストコース内で試乗することができたが、ノートよりも大きなミニバンであるセレナでもe-POWERの利点は十分に感じられた。なお、ノートe-POWERよりもモーター出力を30kW向上させ、セレナでは100Kwという出力が与えられている。ノートの例からも分かるように、セレナでもe-POWERにより販売台数を大幅に伸ばす可能性があり、ライバルのトヨタ・ノア/ヴォクシー/エスクァイア、ホンダ・ステップワゴンにとっては脅威になるはずだ。