偉大なるファッションデザイナーの足跡をたどる
ポール・スミス展 | HELLO, MY NAME IS PAUL SMITH
イギリスを代表するファッションデザイナー、ポール・スミス。彼の独自の世界がどのように作られたものなのかをたどる展覧会が、東京・上野の森美術館で開催されます。展示される作品はなんと約2,800点に上ります。その模様をレポートします。
イギリスを代表する車、MINIとポール・スミスのコラボカー。カラフルでかわいい!
ポール・スミスの世界観にあらゆる角度から迫る
その数約500点! このコーナーだけで展覧会ができそう。
会場に入るとまず驚くのが大量に壁面を埋め尽くした絵画や写真、ポスター群。これらはすべて、ポール・スミスが10代のころから収集していたもの。いまもオフィスに飾ってあるものも多いそう。
アンディ・ウォーホル、デヴィッド・ホックニーやバンクシーなど有名なアーティストの作品もあれば、家族やファンから贈られたものなど、幅広くそろっています。ひとつひとつ丁寧に見ていくと彼が美しいと感じるものの共通点が見えてくるはず。
ちなみに、会場に入ると入場者全員にイヤホンが配布されます。携帯電話に差し、会場内のQRコードをかざすと俳優の松田翔太さんの音声ガイドが利用できます。イヤホンは無料で利用でき、持ち帰り可。なおかつポール・スミスが愛するピンク色なのもうれしいところ。
ポール・スミスが一番最初に開いたお店を原寸大で再現
1946年生まれのポール・スミスが最初にお店を開いたのは24歳のとき。たった3m×3mの広さのコンパクトなお店でした。まだ商売が軌道に乗っていない当時、ポールは他の仕事で営業資金や生活費をかせぎ、土日だけ開店するスタイルで営業していました。とはいえ、ポール、そして彼の妻ポーリーンのアイディアが詰まった服は評判を呼び、またたく間に注目を集めていきます。
展覧会では、その第一号店を原寸大で再現。いま現在のポール・スミスの店舗からは考えられない狭さを体感できます。
ポールのオフィス。デスクには今や懐かしの初期型iMacが!
ポール・スミスのアイディアが生み出されているのが、ロンドンのコヴェント・ガーデンにあるオフィスとデザインスタジオ。この空間も第一号店と同様に再現されています。イメージソースとなっている置物やデザイン画など、こちらも1つずつ目が離せません。
ポール・スミスの色鮮やかなテキスタイルを作り出すデザインスタジオも再現
布見本帳もカラフル。まわりには絵の具とパレットで試行錯誤の跡も。
もちろん、彼の服そのものに関する展示も充実。ブランド立ち上げからずっと二人三脚でやってきた最愛のパートナー、ポーリーンのスケッチや、2016年春夏の作品を含めたコレクションは壮観です。
かけがえのないパートナー、ポーリーンによるデザインスケッチ
ずらりと並ぶ、歴代のコレクション
このほか、MINIやエビアンなど、誰もが知る企業とのコラボアイテムや、世界各国の店舗デザインなどの展示も充実。
ポール・スミス自身の魅力、服の魅力をたっぷり感じられる展覧会です。
■ポール・スミス展 | HELLO, MY NAME IS PAUL SMITH
会場:上野の森美術館
住所:東京都台東区上野公園1-2
アクセス:JR 上野駅 公園口より徒歩3分/東京メトロ・京成電鉄 上野駅より徒歩5分
会期:7月27日(水)~8月23日(火)
開館時間:11:00~18:00(金曜日は20:00まで)
※入館は閉館の30分前まで
休館日:会期中無休
チケット:
一般 1,500円(団体 1,300円)
高校・大学生 1,200円(団体 1,000円)
小学・中学生 500円(団体 300円)
Web:http://paulsmith2016.jp/
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