「変なホテル」といえばエンタメ要素が強い印象がありますが…
「変なホテル」といえば、受付には恐竜ロボット、客室内には対話型ロボットが配され、エンターテインメント要素が強い印象をお持ちの方も多いのでは? 実は昨年末から、機能性重視の新しい都市型ホテルへとコンセプトをチェンジ。2018年は2月1日に東京銀座へオープンするのを皮切りに、大阪、京都、福岡など日本各都市への出店を予定。出張時の宿泊先としても選択肢にあがりそうです。では、どんなホテルになるのか? 昨年12月に新しいコンセプト第1弾としてオープンした「変なホテル東京 西葛西」を例にご紹介します。
テーマパーク近くはレジャー需要に対応。都市部はビジネス利用も視野に
2015年7月に変なホテル1号棟がハウステンボスにオープン。続く舞浜東京ベイ(※ディズニーリゾート至近)、ラグーナテンボスと、3棟まではいずれもテーマパークが近く、ターゲットもレジャーで訪れる国内および訪日旅行者でした。そのため、ロボットを活用した滞在の楽しみ、ワクワク感を創造するエンターテインメント性やロボットとのコミュニケーションを重視。報道などでも注目を集めてきました。
その一方で、ロボットを活用し少人数でも運営できる体制を模索。情報を収集し、トライアルを重ねていたといいます。それが形になったのが、昨年末オープンした「変なホテル 西葛西」であり、2018年から都市部に展開するホテルとなります。
既存の3棟との大きな違いは、ターゲットに「ビジネス客」を想定し、今までの「楽しい」から「快適・便利」へと重きがシフトしていること。
「変なホテル東京 西葛西」へ。フロントは完全自動化
それでは具体的に、都市宿泊型の「変なホテル東京 西葛西」の中をみてみましょう。まずは、フロント。こちらは以前から注目を浴びていた恐竜ロボットがお出迎えしてくれます。
ただし変なホテルは、「変わり続ける」がテーマ。今後オープンする都市型のホテルでは、必ずしも恐竜ロボットがいるとは限らないといいます(※2月1日オープンの銀座では人型ロボットがいるという情報も)。
自動チェックイン機は日本語・英語・韓国語・中国語の4か国語に対応し、パスポートなどの確認もスキャナーで自動化。ルームキーは従来のカード型の他、事前払いで発行される領収書のQRコードを読み取れば携帯電話がそのままキーになるという新しい試みも導入されています。
チェックインやチェックアウトなど、すべて人を介さずロボットだけでスピーディーに完了するとあって、言葉がネックの訪日旅行者、あるいは時間のないビジネスパーソンなどには非常に便利なシステムといえそうです。
具体的にどんな機能があるの?新しい「変なホテル」の客室とは?
客室へ入ると目を引くのが、大迫力49型の4Kテレビ。こちらにはGoogleクロームキャストが内蔵されていて、自身のスマホとつなぐと、好きな音楽や動画、あるいは撮影した写真などを大画面、クリアな音で再生ができます。
また、どちらかというと訪日外国人向けではありますが、客室内には変なホテル専用のスマートフォン「handy」を用意。Wi-Fi完備のホテル内はもちろん、外に持ち出して通話やネットも自由に使えるというから驚きです。通話は日本国内が無料なのは当たり前、海外もアジア・アメリカなど6つの国や地域へはかけ放題というから太っ腹! 自分が海外へ訪れた時にあったらいいなという機能が満載で、訪日外国人に人気が出るのは必至でしょう。
そして、ビジネスパーソンに嬉しいのがクローゼット型の衣類リフレッシュ機「LGスタイラー」が全室にあること。ハンガーにかけてスイッチを入れるだけで、寝ている間にシワやにおいなどもきれいになるといいます。ズボンプレスやアイロンは面倒だという方も、これなら手軽に利用でき身だしなみもばっちりです。
宿泊価格は1名あたり7000円~。ロボットを活用してこそ実現できるコストパフォーマンス
客室の広さは、スタンダードダブルルームで13.1平米、最大でも18.7平米と決して広くはありません。でも、西葛西の変なホテルはフロントから客室まで「和」をモチーフにスタイリッシュにまとめられ明るく快適。そしてご紹介したように機能面もばっちりで、さらに通常プランには朝食も含まれます。
朝食は47都道府県の具が楽しめるおにぎりバイキングを用意。例えば大阪は“たこ焼き”などユニークな具もあり、朝からほっこりとした気分になりそう。気になるお値段は、1泊朝食付で一人当たり7000円~。これなら、会社の出張旅費の規定内に収まりビジネスでも利用できるという方も多いのでは?
いかがでしたか? 2018年は、全国都市部へ出店が加速するので、ぜひ機会があれば試してみてはいかが?