2018年の航空業界は新たな話題が満載
2018年の航空業界は、新たな就航路線やサービス、新機材の導入など、大手航空会社、LCC(格安航空会社)とも話題が多そうだ。
国際航空運送協会(IATA)が2017年12月に発表した資料によると、2018年の世界の航空業界における利益が2017年見込み比より11%増加し、ビジネスと観光ともに拡大する見通しとなっている。特に日本では、2020年の東京夏季五輪を控え、今後新たな就航ラッシュが期待されるとともに、全国各地の空港でターミナル拡充工事などが進められている。
2018年の新規就航路線(国内線・国際線)
LCCをはじめここ数年、新たな就航ラッシュが続く。まずは2018年、注目の就航路線は以下の通り。2020年には東京五輪も控え、年内にさらに新規就航が増える可能性もある。
【国内線】
- ピーチ・アビエーション
大阪(関西)=新潟(3月1日~)、大阪(関西)=釧路(8月1日~)
【国際線】
- オーストリア航空
東京(成田)=ウィーン(5月15日~) ※再就航 - エア・カナダ
東京(成田)=モントリオール(6月2日~) - フィジー・エアラインズ
東京(成田)=ナンディ(7月3日~)
ANAの国内線で「Wi-Fi」が4月1日から無料に
ANAは、これまで有料だった国内線の機内Wi-Fiサービスを2018年4月1日からすべて無料提供することを先日発表した。ボーイング777型機、787型機、エアバスA321型機などほぼ半数の路線が対応する。メールやSNS送信などインターネット接続、リアルタイムでのテレビ番組視聴などが機内で楽しめる。
なお、JALは国内線の機内Wi-FiをANAに先行して無料提供中。フライト中も無料でインターネットに接続できるようになると、空の旅がますます楽しく、快適になりそうだ。
セントレアの新施設、2018年夏いよいよオープン
愛知県の中部国際空港 セントレアに新たな複合商業施設「FLIGHT OF DREAMS」が2018年8月にオープンする。
ボーイング787型機の初号機が展示されるのをメインに、「航空」をテーマとした体験型コンテンツが揃う。ボーイングの拠点であるアメリカ・シアトルをコンセプトとしたエリアではグルメとショッピングも楽しめる。
ボーイングの新型機が2018年導入、ANAも発注済み
ボーイングが開発中の新型機「ボーイング787-10型機」の初号機が、2018年中にローンチカスタマーのシンガポール航空に引き渡され、デビューする予定。787-10は標準型の787-8、長胴型の787-9に続く、787ファミリーの3機種目となる。787-10は787-9より胴体が5.5mさらに長く、座席数と貨物積載量も増え、置き換え対象のモデルと燃費性能が約25%向上するなど優れている。日本ではANAが発注済みとなっている。
一方、JALグループの日本エアコミューター(JAC)が2018年から導入を始めて現在2機保有する小型機「ATR42-600」は引き続き増え、既存の機体との置き換えが進められる。
日本と世界の空港、新ターミナル開業などの最新情報
韓国・ソウルの仁川国際空港で、第2ターミナルが1月18日に開業する。日本からの路線が多い大韓航空をはじめ、デルタ航空、エールフランス、KLMオランダ航空の4社が乗り入れる。2月9日から始まる平昌冬季五輪に合わせたタイミングとなった。また、シンガポール国際空港ではターミナル隣接の大型商業施設「チャンギ・ジュエル」が2018年中にオープン予定。
また、日本の空港でも、訪日人気での利用者数の増加などを受け、各地の空港でターミナルの拡充工事などが行われている。例を挙げると、成田空港の第3ターミナル、伊丹空港、福岡空港、那覇空港など。今後、新千歳空港や羽田空港国際線でも工事が行われる予定。いずれも、東京夏季五輪が開催される2020年前後での開業を目指している。