JAF、2016年の年末年始は約10.8秒に1件出動…
年末年始は、いわゆる「サンデードライバー」も含めて、日常ではそれほど高速道路を使わない方も長距離を走るというケースが多いだろう。
最近のクルマは壊れにくくなったとはいえ、バッテリーやタイヤの空気圧のチェックくらいはドライブ前にしておきたいもの。とくにロングドライブの前などは、トラブルに見舞われるとスケジュールそのものが台なしになりかねないし、事故を誘発するリスクもある。
ロングドライブに限らないが、愛車やレンタカー、カーシェアリングなども含めて運転中はドライバーの責任ということを再確認しておきたい。
では、年末年始のトラブルで多いのはどういったものだろうか。
2016年12月30日~2017年1月3日のデータによると、JAFが出動した件数は4万122件。約10.8秒に1件の割合で依頼があるという(2016年度年間は,約13.2秒に1件)。
バッテリー上がりに要注意!!
冬場に最も多い依頼は「バッテリー上がり」。
スマホのバッテリーと同様に、クルマの鉛電池(EVなどのニッケル水素やリチウムイオン電池などの駆動用バッテリーも同様)も寒さに弱いのだ。冬場や寒冷地では、バッテリーの能力が低下したり、バッテリー上がりが発生しやすくなったりする。
ガソリンスタンドでバッテリーのチェックをすると、「高いバッテリーを買わされる」といった都市伝説? のような声もあるが、価格などが気になる場合は、事前に相場を調べておき、カー用品店に出向くなどして愛車のバッテリーに合う物を買い替えればいい。なお、愛車のバッテリーの規格(性能、サイズなど)は車両の取扱説明書に掲載されている。
とくに雪国は落輪・落込に注意
同じくJAFによると、2016年度のロードサービス救援件数(四輪)では、「バッテリー上がり」のほか、溝などへタイヤが落ちてしまう落輪・落込が12・1月では2万件を超え、全体の構成比約10%を占めているという。
走り慣れている地元に人でも時には、落輪・落込、あるいはスタックなどの可能性も十分にあるし、スキーなどで慣れない雪道を走るのならなおさら注意が必要だろう。
さらに、地元のドライバーでもアイスバーン(ブラックアイスバーン)などで事故を起こしてしまうこともあり、スタッドレスタイヤ(摩耗状態など)やチェーンも再確認したいところ。
燃料切れなども意外に多い
そのほか、ドライバーのうっかりミスや、昨今のガソリンスタンドの閉鎖などによる燃料切れなども意外に多い。燃料でいえば、最近人気のディーゼルエンジン車の燃料である軽油も寒冷地に着いたら給油する必要がある。日本の軽油は、流動性の違いにより5つに分類されていて、種類により対応できる外気温が異なっているのだ。
たとえば、暖かい関東などで給油しただけで、寒冷地で給油しないと、燃料が噴射できずに目詰まりを起こしてエンジンが始動できなくなってしまう可能性がある。自動車メーカーや販売店などでは、寒冷地以外に住むユーザーに対して注意喚起しているはずだが、忘れずに確認しておきたい。