ようやく「Toyota Safety Sense」を搭載へ
第2世代に移行したトヨタの予防安全パッケージである「Toyota Safety Sense」が、2017年12月25日にマイナーチェンジを受けたヴェルファイア/アルファードに搭載された。
ヴェルファイア/アルファードといえば、日本の大型(高級)ミニバンにおいて販売面から「圧倒的王者」といえる地位を築き上げている。いや、ミニバンというジャンルを超えて、VIPも乗るショーファードリブンというキャラクターさえ兼ね備えていて、トヨタの役員から芸能人までの日本を代表する高級車として認知されている。
先進安全装備の脆弱さが指摘されていた
そんな、ヴェルファイア/アルファードの弱点といえば、多くのオーナーから指摘されてきた先進安全装備の脆弱さだろう。なにせ軽自動車に歩行者対応の衝突被害軽減ブレーキが付くいま、300万円台後半から700万円級の高級車にも関わらずトヨタの予防安全パッケージである「Toyota Safety Sense」が用意されてこなかったのだ。
これは、衝突被害軽減ブレーキが端から見るよりも簡単に「ポン付け」できないという事情もあるが、市場やオーナーからすれば「そうなんだ」と簡単に理解してもらえないはず。従来は、対車両の衝突被害軽減ブレーキが「エグゼクティブラウンジ」に標準で、それ以外はオプションという状況だったが、今回のマイナーチェンジで打開されたことになる。
昼間は自転車の運転者、夜間は歩行者を検知
満を持して装着された「Toyota Safety Sense」は、最新の第2世代で、衝突回避支援システム「Toyota Safety Sense P」に設定されているプリクラッシュセーフティをはじめとする各種機能の性能を向上。さらに、新たに「レーントレーシングアシスト(LTA)」、「ロードサインアシスト(RSA)」などがパッケージ化され、安全装備がより充実した。
具体的には、昼間の自転車の運転者や夜間の歩行者の検知機能を追加した「プリクラッシュセーフティ」をはじめ、レーダークルーズコントロール作動時に車線維持に必要な運転操作の支援がされるほか、車線から逸脱する可能性があることを警告し、車線からの逸脱を避けるためのステアリング操作支援をする「レーントレーシングアシスト(LTA)」を用意。
ほかにも、ロングドライブでドライバーを助ける、設定車速内で先行車の車速に合わせて速度を調節することで一定の車間距離を保ちながら追従走行が行える「レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付)」、先行車や対向車を遮光しながらハイビームを照射する「アダプティブハイビームシステム(AHS)」の搭載により夜間の視認性、安全性を向上させている。
ダイレクトな走りの実現と高い燃費性能を確保
走りの面では、直噴化された3.5LのV6エンジン(2GR-FKS)の搭載と、「Direct Shift-8AT」の採用がトピックスで、ダイレクトな走りの実現と高い燃費性能を確保したとしている。
さらに、構造用接着剤の適応範囲拡大や高剛性ガラス接着剤の使用などによりボディ剛性を高め、優れた操縦安定性と乗り心地を得ているそうだ。