3年連続当確のホンダN-BOXがターゲット
軽自動車の全高を高めた軽ハイトワゴンと呼ばれるクラスが売れている。現在、このクラスをリードするホンダN-BOXは、2017年も軽自動車ナンバー1の座は「当確」といえる売れ行きで、2015年から3年連続で軽自動車ナンバー1に輝くことは間違いないだろう。
ほかにダイハツ・タント、日産デイズ・ルークス、三菱eKスペースなどのライバルがあるが、新型スズキ・スペーシア/スペーシア カスタムは、とくに王者たるホンダN-BOXに少しでも迫るべく開発が行われてきた。
新型スズキ・スペーシア/スペーシア カスタムの新車発表会において鈴木社長は、先代がホンダN-BOXなどに販売面で差を付けられてしまった理由について、N-BOXが「広く見えるデザイン」を採用していったことや、営業力の差などを挙げていた。
大きくなったボディと最新安全装備などを満載
新型スペーシア/スペーシア カスタムは、先代よりも全高を50mm高くし、室内高を中心に、広さを徹底追求。さらに、とくにスペーシア カスタムを迫力ある顔つきとして、押しの強さを前面に出している。
また、ペダル踏み間違いによる事故を防ぐ後退時ブレーキサポートを軽自動車で初めて採用したほか、フロントガラス投影式ヘッドアップディスプレイ、全方位モニターに3Dビューを搭載するなど、従来、軽自動車では用意されてこなかった最新装備を盛り込んでいる。
しかも、スズキの強みである原価低減を活かし、価格面でもライバルに差を付けるなど、非常に意欲的(売る気満々)な軽ハイトワゴンといえるだろう。
なお、全車にマイルドハイブリッドを搭載し、最高値30km/Lという低燃費も注目点になっている。ファミリーユースを中心に、幅広い層に訴求する新型スペーシア/スペーシア カスタム。年末年始の販売現場でスズキの目玉車種になるのはもちろん、2018年の成否も左右するモデルの1台といえそうだ。