「スポーツ系ワゴン」が発表ラッシュ
最近のステーションワゴンは、積載スペースをある程度確保しながらも、スタイリッシュなフォルムを追求したスポーツ系ワゴンの登場が目立っている。
かつて、ワゴンといえば積載性を重視して四角いフォルムが多く、ボルボ(ボルボ850など)がその代表例だったが、最近ではボルボでさえもテールゲートが寝かされたスタイリッシュなフォルムになっている。この理由について、ボルボのデザイナーから「スウェーデン本国でもインターネット通販が主流になり、大きな家具や家電などを自分の愛車で運ぶ必要がなくなってきたためだ」という話を聞かせてくれたことがある。
さて、最近のステーションワゴンが積載性重視から流麗なフォルムにスイッチしつつあるのは、通販の利用が増えているためかどうかは定かではないが、メルセデス・ベンツCLSシューティングブレーク、ポルシェ・パナメーラスポーツツーリスモといった「スポーツ系ワゴン」の発表ラッシュとなっている。
テニスボールが6500個も入るラゲッジスペース
そして、いままでセダンのみだったジャガーXFに、2018年モデルからスポーツワゴンの新型「XF SPORTBRAKE(スポーツブレイク)」が加わり、11月27日から受注を開始した。
後端に向かって下がっていく、流れるようなルーフラインなど、スポーツワゴンといえるスタイリングが魅力だ。しかし、荷室は十分な容量が確保されていて、通常時は565Lだが、後席をたたむと、最大1700L(テニスボール6500個分)という大容量のスペースになる。
ほかにも、運転席から天井付近に軽く手を振るだけでパノラミックサンルーフの開閉ができる「ジェスチャー・ルーフブラインド」など、最新技術も盛り込まれた。
プレス向け発表会には、ジャガー・ブランド・アンバサダーの錦織圭選手が登場。練習やツアーなどには多くの荷物を積み込むため、その積載力の高さに驚いていた。なお、両手がふさがっていても、リヤバンパー下に足を出し入れすることで、自動的にテールゲートが開閉する機能や、手を振るだけでルーフブランドが開閉可能な機能を体感するシーンも用意されていた。