ヤマト運輸や鳥貴族も値上げ…生活に影響しそうな変更あり!
2017年も残すところ3カ月、2017年度も下期に突入します。
この2017年10月時点で、生活に関わるルール変更はあるのでしょうか?調べてみると、育児休業に関する法改正や、ヤマト運輸、鳥貴族、オリーブオイルやかつお節、たばこといった身近な商品・サービスの値上げがあります。事前に対策が立てられるものに関しては準備をした方が良いかもしれません。
最長2歳まで育児休業の再延長が可能に
育児・介護休業法の改正で、2017年(平成29年)の10月から最長2歳まで育児休業の再延長が可能になります。これに関しては、人事労務コンサルタントの小岩和男さんがAll Aboutで解説をしています。小岩さんによると変更点は大きく3つあるとしています。
■改正点①:「最長2歳まで」育児休業の再延長が可能になる
育児休業は原則として子どもが1歳になるまで取得できますが、保育園に入所できない場合などは半年間の延長(1歳6か月になるまで)が可能です。
2017年10月からは、1歳6か月以後も、保育園などに入所できない場合には、会社に申し出ることにより、育児休業期間を最長2歳まで再延長できます。
再延長の条件は次の通り。
- 子が1歳6か月に達する日に、従業員本人又は配偶者が育児休業をしている場合
- 保育所に入所できないなど、1歳6か月を超えても休業が特に認められる場合
■改正点②:子どもが生まれる予定の従業員に育児休業等の制度等を周知(努力規定)
従業員やその配偶者が妊娠・出産したこと等を知ったとき、または従業員が対象家族を介護していることを知ったときには、個別に育児・介護休業中、休業後の待遇や労働条件といった関連制度を知らせる努力義務が求められます。
■改正点③ :育児目的休暇の導入を促進する(努力規定)
未就学児を育てながら働く従業員が子育てしやすいよう、育児に関する目的で利用できる休暇制度を設ける努力義務が求められます。
育児休業給付金(雇用保険)の給付期間も2歳まで再延長に
さらに、育児休業給付金(雇用保険)にも変更があります。育児休業給付金も、育児・介護休業法に合わせて、原則1歳に達する日前までの子を養育するための育児休業を取得した場合に支給され、1歳6か月まで支給対象期間の延長が可能でした。
しかし、10月1日からは、子が1歳6か月に達する日後も育児休業を取得する場合は、子が2歳に達する日前まで育児休業給付金の支給対象期間が再延長が可能です。
詳細は⇒『【最長2歳】育児休業(育休)の再延長が可能に!』
人材不足に揺れる宅配業界…ヤマト運輸はいよいよ値上げへ
インターネット通販の拡大で荷物が急増し、深刻な人手不足が続いていたヤマト運輸は、10月1日から荷物のサイズに応じて現行の宅急便基本運賃から税抜きで140~180円の値上げとなります(四国・沖縄宛てなど一部は異なる)。一方で、荷物の届け先を自宅ではなく直営店にすれば、1個当たり50円割り引く新たな制度も開始されます。
なお、同業他社でも値上がりの動きがあります。佐川急便は11月21日から60~230円の値上げ、また、日本郵便も宅配便「ゆうパック」の個人向け運賃を2018年3月から、沖縄以外の発着が110~230円、沖縄発着が40~290円値上げすると発表しています。
利用者側も業界の動きを踏まえて、「宅配ボックス」や宅配各社が展開しているネットサービス、割引サービスをうまく活用していくことが大事になりそうです。
オリーブ油、かつお節、外食サービスも…
そのほかにも、値上げを発表している商品やサービスがいくつかあります。
日清オイリオグループは、家庭用オリーブオイル「日清さらっと軽~いオリーブオイル」など計5商品の卸売業者などへの納入価格を10月1日から10%程度の値上げをすると発表しています。生産地の地中海諸国が天候不順で、原料となるオリーブが不作となったことが影響しているようです。
参照:オリーブオイル10%値上げへ 日清オイリオ、原料高騰で
普段の食卓で使うかつお節も値上がりしています。にんべん(東京)は、10月2日出荷分からかつお節や削り節などを10~25%程度、値上げすると発表しています。
かつお節はすでに8月にヤマキなどが値上げをしています。
■片栗粉などの原料となる「ばれいしょでんぷん」
全国農業協同組合連合会(JA全農)は、片栗粉などの原料となる「ばれいしょでんぷん」の出荷価格を10月から約1割引き上げ、1キロ当たりの出荷価格を15円程度引き上げ、約160円とすると発表しています。昨年夏の北海道への台風被害で、原料となるジャガイモが不足しているためで、6年ぶりの値上げだといいます。
焼鳥店チェーン大手の鳥貴族は、創業28年にわたり全品280円(税抜)均一という価格を維持していましたが、10月1日からは全品298円(税込 321 円)均一になると発表しています。原材料や人件費など様々なコストが増加したことが影響しているとしています。
外食産業でも、宅配業界同様に人材確保が厳しい状況が続いています。ファミリーレストランチェーンの「すかいらーく」も、運営しているレストランのサイドメニューを、10月をめどに値上げすることを決算説明会で発表しています。
参照:
すかいらーく、10月から値上げ サイドメニュー、人件費上昇で
フィリップ モリス ジャパンは、マールボロ・ブランドファミリー の32銘柄をそれぞれ10円ずつ値上げすることを発表しています。