9月23日(土)、埼玉県日高市の「巾着田(きんちゃくだ)」を訪れると、曼珠沙華(マンジュシャゲ ヒガンバナの別名)の大規模な群生が見頃を迎え、まるで赤い絨毯のようになっていた。
巾着田では、現在、「曼珠沙華まつり」が開催されていることや、9月20日に天皇、皇后両陛下が、巾着田と近隣の高麗神社を訪問されたこともあり、大変なにぎわいを見せている。
曼珠沙華の実数は、およそ800万本
巾着田は、日高市内を流れる高麗川の蛇行によってできた、巾着袋のような形の中洲だ。
日高市観光協会会長の駒井正治さんによれば、巾着田で見られる曼珠沙華の本数について、公式ホームページには500万本と掲載しているが、年々増え続けており、実際には800万本くらいになっているのではないかという。
巾着田では、曼珠沙華は古くから見られたが、昭和30年代の半ばに、駒井さんをはじめとする地元の人たちが草刈りを始めるまでは、藪(やぶ)のような草木に覆われ、鑑賞できるような状態ではなかった。
その後、環境の整備を進めると共に、自然増と植栽により数が増え続け、今では、曼珠沙華は日高市の花となり、巾着田は、関東を中心に多くの観光客が訪れる人気名所となった。
秋の曼珠沙華と秋桜(コスモス)が最も有名だが、春は菜の花、夏はハス、冬は雪景色の中の水車小屋など、四季折々の風景が楽しめるという。
2017年の「曼珠沙華まつり」は、10月1日(日)まで。飲食店、物産販売店が30店舗ほど出店しており、地元発のグルメなどが楽しめるほか、ステージイベント等も行われている。