子ども駅長が出発進行!湘南で「モノレールのたび号」運行開始

湘南モノレールは、9月10日から10月31日までの間、絵本『モノレールたび』の刊行を記念して、「モノレールのたび号」を運行する。10日、大船駅構内で出発式が行われ、子ども駅長の「出発進行」の合図とともに、定刻通りに大船駅を出発した。

子ども駅長の合図で出発進行!

湘南モノレール(本社:鎌倉市常盤 尾渡英生社長)は、9月10日から10月31日までの間、絵本『モノレールのたび』(みねおみつ作 福音館書店発行)の刊行を記念して、「モノレールのたび号」を運行する。

 

湘南モノレールは、神奈川県の大船から湘南江の島間、6.6kmを結ぶ、珍しい懸垂式(ぶらさがり式)モノレールの路線だ。

 

出発式では、モノレールサポーターとして出席した「鎌倉もののふ隊」による"祝いの舞"、"もののふの舞"の披露などが行われた

 

10日、大船駅構内で、絵本の作者、みねおみつ氏や、みねお氏のお絵かき教室の参加者の中から抽選で選ばれた、子ども駅長2名をはじめとするゲストが出席し、「モノレールのたび号」の出発式が行われた。 

 

出発式は、11時よりモノレール大船駅構内で行われ、モノレールサポーターとして出席した「鎌倉もののふ隊」による"祝いの舞"、"もののふの舞"の披露などが行われた。

 

挨拶に立つ湘南モノレールの尾渡英生社長(右)と、絵本作者のみねおみつ氏(中)
出発式で挨拶に立つ湘南モノレールの尾渡英生社長(右)と、絵本作者のみねおみつ氏(中)

 

その後、子ども駅長2名から、この日「モノレールのたび号」の運転士、車掌を務める乗務員に、ヘッドマークが手渡され、子ども駅長の「出発進行」の合図とともに、定刻通りに大船駅を出発した。

 

3年にわたる取材の末、完成した力作

今回、刊行された絵本『モノレールのたび』は、福音館書店より月刊で出されている「かがくのとも」の2014年2月号(2013年12月24日発売)として世に出されたものが元になっており、絵本のページをめくると、かなり精緻な絵でモノレールの車窓風景や車両基地の様子などが描かれている。

 

みねお氏によれば、2011年の構想から取材に3年かかったといい、その間、モノレールの沿線を隅から隅まで歩いたという。

 

圧巻は、上空からモノレール沿線を見下ろす鳥瞰図(ちょうかんず)のような絵だが、これは、小型飛行機の免許を持っているみねお氏が、自ら飛行機を操縦して行った取材を元にしているという。

 

列車に取り付けるヘッドマークを持つ子ども駅長を囲んで
列車に取り付けるヘッドマークを持つ子ども駅長を囲んで

 

絵本の刊行を受けて、みねお氏は、

「自分の子どもを世に送り出すような気持ちで、感無量だ。(読者の子どもたちには)絵本を持ってモノレールに乗車し、自分のモノレールの旅を描いていただければ、作者としてはうれしい」と話す。

 

また、湘南モノレールの尾渡社長は、

「福音館書店からモノレールをテーマにした絵本を刊行していただけたことは、大変ありがたい。この絵本の魅力は、きめ細かく描かれている絵の中に、子供たちに伝える温かいメッセージが込められていることだ」という。

 

今後、湘南モノレールでは、絵本『モノレールのたび』を藤沢市、鎌倉市の保育園に一冊ずつ寄贈する予定で、その後、神奈川県一円の保育園にも寄贈していきたいという。

 

出発を待つ「モノレールのたび」号
出発を待つ「モノレールのたび号」

 

今まで、どちらかといえば、地元の通勤・通学の足としての利用が中心で、観光路線というイメージが薄かった湘南モノレールだが、最近は、7月に、TシャツのOJICO(オジコ)とタイアップした「OJICOトレイン」の運行を開始するなど、PRにも積極的で、路線の知名度・人気は、徐々に上昇してきているように思う。

 

2020年には、江の島が東京五輪のセーリング競技会場にもなる。今後も、様々な意味で、目が離せない路線だ。

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